19PM134第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第19回午後(科目未分類)

次の文で示す患者について、問いに答えよ。「40歳の女性。左手関節橈側に痛みがある。フライパンを使って調理する際に痛みが増強する。頸部や肩関節の動きでの増悪はない。疼痛部の知覚異常はみられない。」罹患筋に対する局所治療穴はどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

前問で特定したドケルバン病の罹患筋を思い出し、その筋腹の上にある経穴を選ぶ問題です。

解説

ドケルバン病で障害されるのは、手関節の第1区画(伸筋支帯の第1コンパートメント)を通る2つの腱、すなわち長母指外転筋腱短母指伸筋腱、およびそれらを包む腱鞘です。

これらの筋の走行を確認します。長母指外転筋は前腕後面の中央付近(尺骨と橈骨の骨間膜の背側)から起こり、短母指伸筋もその遠位から起こって、いずれも斜めに橈側へ向かい、橈骨茎状突起の上を通って母指へ向かいます。したがって、これらの筋腹は前腕後外側(橈側背面)の中央から遠位部に位置します。

偏歴は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方3寸にある手の陽明大腸経の絡穴です。この部位は、まさに長母指外転筋と短母指伸筋の筋腹が斜めに横切る領域にあたり、罹患筋に対する局所治療穴として適切です。したがって正答は3です。あわせて、腱の狭窄部そのものにあたる陽渓(橈骨茎状突起の遠位、いわゆる嗅ぎタバコ入れの陥凹部)列欠も用いられます。

他の選択肢を確認します。

手三里は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、肘窩横紋の下方2寸にある大腸経の経穴です。同じ線上にありますが、より近位(肘寄り)であり、この高さにあるのは長・短橈側手根伸筋や総指伸筋の筋腹です。ドケルバン病の罹患筋の局所としては偏歴の方が適切です。

孔最は、前腕前外側、尺沢と太淵を結ぶ線上、手関節掌側横紋の上方7寸にある手の太陰肺経の郄穴です。前腕の**前面(掌側)**であり、伸筋側ではありません。

合谷は、手背、第2中手骨中点の橈側にある大腸経の原穴です。四総穴として顔面と口の疾患に広く用いられ、また第1背側骨間筋の上にあります。前腕の罹患筋の局所ではありません。

施術では局所への刺鍼に加え、母指と手関節の安静(サポーターやテーピング)、反復する動作の見直し、ストレッチといった指導が重要です。

選択肢の確認

1.手三里
誤り。より近位で、橈側手根伸筋などの筋腹にあたります。

2.孔最
誤り。前腕の前面(掌側)にあり、伸筋側ではありません。

3.偏歴
正しい。長母指外転筋と短母指伸筋の筋腹の上にあたります。

4.合谷
誤り。手背にあり、前腕の罹患筋の局所ではありません。

覚えるポイント

  • ドケルバン病の罹患筋=長母指外転筋と短母指伸筋(手関節第1区画)。
  • 局所=偏歴(筋腹)と陽渓(狭窄部)列欠も併用。
  • 指導=安静(サポーター、テーピング)、反復動作の見直し、ストレッチ
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