19PM148第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第19回午後(科目未分類)

鍼麻酔の特徴として正しい記述はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

鍼麻酔の特徴を問う問題です。全身麻酔との違いと、鎮痛効果が現れる時間経過を確認します。

解説

鍼麻酔は、鍼刺激による鎮痛効果を利用して手術を行う方法です。次のような特徴があります。

患者の意識は保たれることが最大の特徴です。全身麻酔と異なり、患者は覚醒しており、術者と会話することもできます。そのため、呼吸と循環が自然に保たれ、術後の回復が早く、悪心や嘔吐といった麻酔の副作用が少ないという利点があります。したがって正答は1です。一方で、筋弛緩が得られない、鎮痛が不完全なことがある、個人差が大きいという限界もあり、現在では補助的な位置づけにとどまります。

鍼刺激開始直後から鎮痛効果が発現するという記述は誤りです。鍼麻酔では、導入に20分から40分程度を要します。これは、鎮痛の主要な機序が内因性オピオイド(ベータエンドルフィンなど)の産生と遊離下行性痛覚抑制系の賦活であり、これらが十分に働くまでに時間がかかるためです。したがって手術前に一定時間の通電が必要となります。

Aベータ線維が関与するという記述も誤りです。鍼麻酔の鎮痛に関与するのは、筋や深部組織のⅢ群線維(Aデルタ相当)とⅣ群線維(C線維相当)、すなわち細径線維です。これらの興奮が中枢に伝わり、内因性オピオイド系と下行性痛覚抑制系を賦活します。なお、Aベータ線維(太い触圧覚の線維)が関与するのはゲートコントロール説による鎮痛であり、これは即効性ですが持続が短く、鍼麻酔の主要機序とは異なります。

鍼刺激終了直後に鎮痛効果が消失するという記述も誤りです。鍼麻酔の鎮痛は、刺激終了後もしばらく持続します(後効果)。これも内因性オピオイドを介する機序によるもので、導入に時間がかかる代わりに効果が持続するという性質をもちます。

選択肢の確認

1.患者の意識は保たれる。
正しい。全身麻酔と異なり覚醒しており、呼吸と循環が保たれます。

2.鍼刺激開始直後から鎮痛効果が発現する。
誤り。導入に20分から40分程度を要します。

3.Aβ線維が関与する。
誤り。Ⅲ群とⅣ群の細径線維が関与します。

4.鍼刺激終了直後に鎮痛効果が消失する。
誤り。刺激終了後も鎮痛効果が持続します。

覚えるポイント

  • 鍼麻酔=意識が保たれる、呼吸と循環が安定、副作用が少ない。一方で筋弛緩が得られず個人差が大きい
  • 導入に20分から40分効果は終了後も持続。機序は内因性オピオイドと下行性痛覚抑制系
  • 関与するのはⅢ群とⅣ群の細径線維Aベータ線維はゲートコントロールの機序。
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