19PM154|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
灸あたりの症状はどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
灸あたりの症状を問う問題です。局所の反応か、全身の反応かで区別します。
解説
灸あたりは、施灸後に生じる一過性の全身的な不調です。刺激量が患者の体力や体調に対して過剰であった場合に起こりやすくなります。
主な症状は、全身倦怠感、脱力感、めまい、頭重感、眠気、食欲不振、微熱、悪心などです。したがって選択肢の中では倦怠が該当し、正答は4です。多くは半日から1日程度で自然に回復します。
起こりやすい条件としては、初めて灸を受ける人、疲労している人、空腹時や食直後、飲酒後、睡眠不足のとき、高齢者や虚弱な人が挙げられます。したがって、施術前の問診で体調と食事の状況を確認することが予防につながります。
対応としては、安静と保温、水分補給を行い、次回以降は刺激量(壮数、艾炷の大きさ、施灸する経穴の数)を減らすことで予防します。あらかじめ患者に「だるさが出ることがある」と説明しておくと、不安を与えずにすみます。
他の選択肢を確認します。
疼痛は、施灸時の局所の熱による痛みや、有痕灸後の創部の痛みとして生じるもので、局所の反応です。灸あたりという全身反応の症状とは区別されます。
麻痺は、神経の障害による運動または感覚の脱失であり、灸あたりの症状ではありません。施術後に麻痺が生じた場合は、まったく別の重大な問題として原因を検索する必要があります。
化膿は、有痕灸後の局所の感染であり、全身反応ではありません。打膿灸では意図的に化膿させますが、透熱灸などで意図しない化膿が生じた場合は、清潔管理の問題として対応します。とくに糖尿病や免疫抑制状態の患者では重症化しやすいため注意が必要です。
なお、鍼における同様の全身反応として**鍼あたり(気分不良、めまい、冷汗、悪心などの脳貧血様症状)**があり、その場合は直ちに抜鍼し、頭部を低くして安静と保温を図ります。
選択肢の確認
1.疼痛
誤り。施灸部の局所の反応です。
2.麻痺
誤り。神経障害による症状であり、灸あたりの症状ではありません。
3.化膿
誤り。有痕灸後の局所の感染です。
4.倦怠
正しい。灸あたりの代表的な全身症状です。
覚えるポイント
- 灸あたり=全身倦怠感、めまい、頭重、眠気、食欲不振、微熱。一過性で数時間から1日で回復。
- 起こりやすい=初回、疲労時、空腹時や食直後、飲酒後、高齢者や虚弱者。
- 対応=安静、保温、水分補給、次回は刺激量を減らす。鍼では鍼あたり(脳貧血様症状)。