19PM89第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第19回午後(科目未分類)

脳卒中のリハビリテーションで、国際障害分類(ICIDH)で定義された能力低下に対して行うのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

ICIDH(国際障害分類)の3つのレベルを区別する問題です。機能障害、能力低下、社会的不利のどれに対する働きかけかを見分けます。

解説

**ICIDH(国際障害分類、1980年)**は、障害を次の3つのレベルでとらえました。

**機能障害(インペアメント)**は、心身の機能や形態の異常そのものです。片麻痺、関節可動域の制限、筋力低下、失語、感覚障害などがこれにあたります。

能力低下(ディスアビリティ)は、機能障害の結果として、人としての行為や活動が制限されることです。歩けない、食事ができない、字が書けない、着替えられないといったADLの制限がこれにあたります。

**社会的不利(ハンディキャップ)**は、能力低下の結果として、社会的な役割を果たせなくなることです。仕事に就けない、学校に行けない、地域活動に参加できないといった状態です。

これを踏まえて選択肢を検討します。

利き手交換訓練は、麻痺した利き手の代わりに、非麻痺側の手で字を書く、箸を使うといった動作を習得する訓練です。麻痺そのものを治すのではなく、**残された機能を使って「できるようにする」**訓練であり、能力低下(ディスアビリティ)のレベルへの働きかけにあたります。したがって正答は3です。

他の選択肢は、いずれも機能障害(インペアメント)のレベルへの働きかけです。関節可動域訓練は拘縮という機能障害を防ぎ改善するもの、麻痺側促通訓練は麻痺そのものの回復を促すもの、持久性訓練は全身の耐久性という機能に働きかけるものです。

なお、ICIDHは機能障害から能力低下、社会的不利へと一方向に進むマイナス面中心のモデルであったため、2001年にICF(国際生活機能分類)へと改訂されました。ICFでは、心身機能・身体構造、活動、参加という生活機能というプラス面でとらえ直し、環境因子と個人因子を加えて相互に影響し合うモデルとしています。ICIDHの機能障害、能力低下、社会的不利は、それぞれICFの心身機能・身体構造、活動、参加におおむね対応します。

選択肢の確認

1.関節可動域訓練
誤り。拘縮という機能障害への働きかけです。

2.麻痺側促通訓練
誤り。麻痺そのものの回復を図る機能障害へのアプローチです。

3.利き手交換訓練
正しい。残存機能を用いて動作を可能にする能力低下へのアプローチです。

4.持久性訓練
誤り。全身の耐久性という機能に働きかけるものです。

覚えるポイント

  • ICIDH=機能障害、能力低下、社会的不利の3レベル。一方向のマイナス面中心モデル。
  • 利き手交換や自助具の使用は能力低下(ADL)へのアプローチ
  • ICFでは心身機能・身体構造、活動、参加環境因子と個人因子の相互作用モデルへ改訂。
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