19PM92|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「陰が不足すれば陽が優勢となり、陽が不足すれば陰が優勢となる」を表現するのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
陰陽学説の4つの関係を区別する問題です。量の増減を表すのはどれかという視点で選びます。
解説
陰陽の関係は、一般に次の4つで整理されます。
陰陽対立(対立制約)は、陰と陽が互いに対立し、抑制し合う関係です。夏の暑さ(陽)を冬の寒さ(陰)が抑えるように、一方が強くなればもう一方を抑えます。
陰陽互根(互根互用)は、陰と陽が互いに存在の根拠となり、一方だけでは存在しえないという関係です。上があるから下があり、気(陽)がなければ血(陰)は生じません。
陰陽消長は、陰と陽が一定の範囲内で量的に増減し、絶えず動的な平衡を保っている関係です。一方が消(減る)れば他方が長(増える)し、その逆も起こります。設問の「陰が不足すれば陽が優勢となり、陽が不足すれば陰が優勢となる」は、まさにこの量的な盛衰を述べたものであり、正答は2です。臨床では、陰虚(陰が不足して相対的に陽が優勢となり虚熱を生じる)、**陽虚(陽が不足して相対的に陰が優勢となり虚寒を生じる)**という形で現れます。
陰陽転化は、陰と陽が極まったときに互いに反対の性質へ転じる関係です。「重陽は必ず陰し、重陰は必ず陽す」といわれ、高熱が極まって急に体温が下がりショックに陥る、といった変化がこれにあたります。量の変化が質の変化に至ったものと理解されます。
なお、陰陽制約は対立制約とも呼ばれ、互いを抑え合う関係を指します。設問の記述は「不足したときにもう一方が相対的に優勢になる」という量の変化を述べており、抑制という作用そのものではないため、消長がより適切です。
このほか、陰陽可分(陰の中にもさらに陰陽がある)という考え方もあわせて押さえます。
選択肢の確認
1.陰陽互根
誤り。互いに存在の根拠となる関係です。
2.陰陽消長
正しい。一定の範囲で量的に増減し平衡を保つ関係です。
3.陰陽転化
誤り。極まったときに反対の性質へ転じる関係です。
4.陰陽制約
誤り。互いに抑制し合う対立の関係です。
覚えるポイント
- 陰陽対立(制約)=抑え合う、互根=互いに根となる、消長=量的に増減、転化=極まって転じる。
- 陰虚=虚熱(のぼせ、五心煩熱、盗汗)、**陽虚=虚寒(冷え、寒がり)**は消長の現れ。
- 陰陽可分=陰の中にも陰陽がある。