19PM95|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す経脈病証はどれか。「顔面の麻痺、下腿前面外側と足背の痛み。」
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
経脈病証を走行から導く問題です。顔面と下腿前面外側の両方を通る経脈を探します。
解説
設問の症状は「顔面の麻痺」と「下腿前面外側と足背の痛み」です。この2つを同時に説明できる経脈を選びます。
足の陽明胃経の走行を確認します。鼻翼の外方(迎香の付近)で手の陽明大腸経を受け、鼻根部から眼の下(承泣、四白)、上歯の中に入り、口の周りをめぐって下顎(大迎、頬車)、耳の前(下関)から**額角(頭維)に至ります。別枝は前頸部(人迎)から胸部、腹部(乳頭線上、正中の外方4寸から2寸)**を下り、鼠径部(気衝)から大腿前面(髀関、伏兎)、膝(犢鼻)、**下腿前外側(足三里、上巨虚、条口、豊隆)**を経て、**足背(解渓、衝陽)**を通り、**足の第2指外側端(厲兌)**に終わります。
したがって、顔面部と下腿前面外側、足背のいずれもが胃経の走行上にあり、両方の症状を説明できます。正答は2です。胃経の是動病には「振寒、しばしば伸びをする、しばしばあくびをする、顔色が黒い」、所生病には「口喎(口のゆがみ)、唇疹、頸腫、喉痺、膝蓋部の腫痛、乳房から気衝、大腿前面、下腿前外側、足背にかけての痛み、中指が使えない」といった症状が挙げられ、まさに設問と一致します。
他の選択肢を確認します。
手の陽明大腸経は、示指から上肢外側前縁、肩、頸を経て下歯に入り、鼻翼の外方に終わります。顔面部には及びますが、下腿には走行しません。
足の少陽胆経は、外眼角から側頭部、耳の周囲、体側、下肢の外側を通って足の第4指に至ります。下肢は外側であり、前面外側を通る胃経とは異なります。
足の厥陰肝経は、足の第1指から下肢の内側を上行し、陰部をめぐって脇肋に至ります。顔面の麻痺も下腿前面の痛みも説明できません。
選択肢の確認
1.大腸経
誤り。顔面には及びますが下腿には走行しません。
2.胃経
正しい。顔面部から下腿前外側、足背まで走行します。
3.胆経
誤り。下肢の外側を通り、前面外側ではありません。
4.肝経
誤り。下肢の内側を上行します。
覚えるポイント
- 足の陽明胃経=顔面(眼の下、上歯)→前頸→胸腹→大腿前面→下腿前外側→足背→第2指。
- 胃経の所生病=口喎、頸腫、喉痺、膝蓋部の腫痛、大腿前面から足背の痛み。
- 胆経は下肢外側、肝経と脾経と腎経は下肢内側。経脈病証は走行から導く。