19PM96|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次で示す経絡病証はどれか。「耳鳴りがして音が聞こえにくい。目尻から頬にかけて痛み、発汗を呈する。」
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
経絡病証を症状の組合せから特定する問題です。耳の症状と発汗という組合せが決め手になります。
解説
設問の症状は「耳鳴りがして音が聞こえにくい」「目尻から頬にかけて痛む」「発汗を呈する」の3つです。
手の少陽三焦経の走行を確認します。薬指(環指)の尺側端(関衝)から始まり、手背、前腕後面の尺骨と橈骨の間、肘頭を経て上腕後面を上り、肩から鎖骨上窩に入って胸中に散じ、心包に絡し三焦に属します。別枝は鎖骨上窩から**項部、耳の後ろ(翳風)**を通り、**耳の中に入って耳の前(耳門)に出て、頬を経て目外眥(外眼角、糸竹空から瞳子髎)**に至ります。
この走行から、三焦経の病証は次のようになります。是動病として「耳聾(耳が聞こえにくい)、渾渾焞焞(耳鳴りではっきりしない)、嗌腫(のどの腫れ)、喉痺」、所生病として「汗が出る、目鋭眥(外眼角)の痛み、頬の痛み、耳の後ろ、肩、上腕、肘、前腕外側の痛み、薬指が使えない」が挙げられます。
設問の症状はこれらに正確に一致します。とくに**「汗出」が三焦経の所生病として明記されている**点が、他の経脈との鑑別の決め手になります。したがって正答は3です。
他の選択肢を確認します。
手の太陽小腸経の病証は、耳聾、目の黄ばみ、頬の腫れ、頸から顎、肩、上腕、肘、前腕外側後縁の痛みが中心で、耳と頬の症状は共通しますが、発汗が主症状として挙げられていません。
足の少陽胆経の病証は、口苦、善太息(嘆息)、心脇痛、外眼角の痛み、頭痛、体側から下肢外側の痛み、面に微塵をかぶったようなつやのなさが中心です。
足の少陰腎経の病証は、飢えても食欲がない、顔色が黒い、咳と血痰、動悸、目がかすむ、心が不安になる、足の裏が熱く痛むが中心です。
選択肢の確認
1.小腸経
誤り。耳と頬の症状は共通しますが、発汗は主症状に挙げられません。
2.胆経
誤り。口苦や嘆息、体側の症状が中心です。
3.三焦経
正しい。耳の症状、外眼角と頬の痛み、発汗がすべて一致します。
4.腎経
誤り。顔色の黒さや足底のほてりが中心です。
覚えるポイント
- 手の少陽三焦経=薬指→前腕後面→肩→耳の後ろ→耳中→耳の前→頬→外眼角。
- 三焦経の病証=耳聾と耳鳴り、外眼角と頬の痛み、そして発汗。
- 耳の症状は三焦経、小腸経、胆経、腎経が関わる。鑑別点を症状の組合せでつかむ。