19PM98|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「55歳の女性。皮下出血しやすく、皮膚はかさつき、腹が脹る。月経時に血塊を伴う。」この患者の舌証として正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
前問と同じ症例で、瘀血に対応する舌の所見を選ぶ問題です。舌質の色に注目します。
解説
舌診では、舌質(舌体の色、形、状態)と舌苔を分けて観察します。舌質は主に臓腑の虚実と気血の状態を、舌苔は胃気の状態と邪の性質・深さを反映します。
瘀血の舌所見は、**舌質が紫色または暗紫色を呈すること(紫舌、青紫舌)**です。血の流れが滞り、還元ヘモグロビンが多い状態が舌に現れると理解できます。あわせて、瘀点や瘀斑(舌面の紫色の点や斑)、舌下静脈の怒張と暗紫色化がみられます。したがって正答は1です。
なお、紫舌には寒熱の区別があり、淡紫で湿潤していれば寒凝血瘀、紅紫で乾燥していれば熱による血瘀を示すとされます。
他の選択肢を確認します。
燥舌は、舌が乾燥して津液に乏しい状態で、熱による津液の消耗や陰虚を示します。皮膚のかさつきという所見と結びつけたくなりますが、本症例の中心は血の停滞であり、舌質の色に現れる紫舌が最も適切です。
**胖舌(胖大舌)**は、舌体が腫れて大きく、しばしば歯痕を伴う状態で、脾虚や陽虚による水湿の停滞を示します。瘀血の所見ではありません。
**灰舌(灰苔)**は、舌苔が灰色を呈するもので、裏証を示し、湿潤していれば裏寒、乾燥していれば裏熱と判断されます。これは舌苔の所見であり、舌質の変化ではありません。
舌診の基本として、正常な舌は淡紅舌に薄白苔であることを基準に、淡白舌は気虚や血虚、陽虚、紅舌は熱証、絳舌は熱が営血に入った状態、紫舌は瘀血や寒凝と整理して覚えます。
選択肢の確認
1.紫舌
正しい。血の停滞を反映する瘀血の典型的な舌質です。
2.燥舌
誤り。津液の消耗や陰虚を示します。
3.胖舌
誤り。脾虚や陽虚による水湿の停滞を示します。
4.灰舌
誤り。舌苔の所見であり、裏証を示します。
覚えるポイント
- 瘀血の舌=紫舌(暗紫舌)、瘀点と瘀斑、舌下静脈の怒張。
- 舌質=淡白は気血の不足や陽虚、紅は熱、絳は熱が営血に入る、紫は瘀血や寒凝。
- 胖大舌と歯痕は脾虚と水湿。正常は淡紅舌に薄白苔。