20AM78第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第20回午前(科目未分類)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。「65歳の男性。3週間前に転倒し、前頭部を強打した。その時以後両上肢のしびれ感と歩行困難が出現している。」この患者の症状で誤っている記述はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

頸髄中心性損傷の症状について、誤った記述を選ぶ問題です。

どの高さまで障害が及ぶかを考えます。

解説

横隔膜は**横隔神経(C3からC5)**の支配を受けます。中心性脊髄損傷は中下位の頸髄に生じることが多く、また不全麻痺であるため、横隔膜による呼吸は保たれるのが一般的です。したがって「横隔膜呼吸が消失する」という記述は誤りであり、これが正答です。横隔膜呼吸が消失するのは、C4より上位の完全損傷であり、人工呼吸管理が必要になります。

両上肢の脱力は、中心性脊髄損傷の最も特徴的な所見です。上肢を支配する線維が脊髄の中心寄りにあるため、上肢に強い麻痺が出ます。この記述は正しい内容です。

膝蓋腱反射の亢進も正しい内容です。損傷部位より下位では錐体路(上位運動ニューロン)が障害されるため、下肢の腱反射が亢進し、バビンスキー徴候などの病的反射も出現します。

排尿困難も正しい内容です。脊髄損傷では膀胱直腸障害を伴うことが多く、尿閉や残尿、後には反射性の排尿がみられます。膀胱直腸障害の有無は重症度を判断する重要な所見です。

選択肢の確認

1.横隔膜呼吸が消失する。
誤った記述であり、これが正答です。横隔神経はC3からC5であり、通常は保たれます。

2.両上肢の脱力がみられる。
正しい記述です。上肢優位の麻痺が特徴です。

3.膝蓋腱反射が亢進する。
正しい記述です。錐体路障害により下肢の腱反射が亢進します。

4.排尿困難がある。
正しい記述です。膀胱直腸障害を伴います。

覚えるポイント

  • 横隔神経はC3からC5。C4より上位の損傷で呼吸管理が必要となる。
  • 中心性脊髄損傷=上肢優位の麻痺、下肢の腱反射亢進と病的反射、膀胱直腸障害。
  • 損傷高位より下では上位運動ニューロン障害(腱反射亢進、痙縮)。
  • 膀胱直腸障害の有無は緊急性の判断に重要。
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