20PM119|第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第20回午後(科目未分類)
次の文で示す患者の病証に対する治療で、改善が期待されるのはどれか。「32歳の女性。主訴は肩こり。触診では肋骨弓下縁に張りがあり、指を入れると痛む。また、イライラしやすく、月経不順もみられる。脈は弦。舌質は暗紅。」
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
肝気鬱結の病証を読み取り、改善が期待される臓の働きを選ぶ問題です。
32歳女性、肩こり、季肋部の張りと圧痛、イライラ、月経不順、脈弦、舌質暗紅という所見を統合します。
解説
肋骨弓下縁の張りと圧痛は胸脇苦満であり、肝胆の失調を示す代表的な腹証です。イライラしやすいことは肝の疏泄の失調を、脈が弦であることも肝の病を示します。月経不順も、肝が血を蔵し疏泄によって月経を調節することから、肝の失調として説明されます。舌質が暗紅であることは、気滞が長引いて血のめぐりも滞ってきた(気滞血瘀)状態を示唆します。
以上をまとめると肝気鬱結の病証であり、治療によって改善が期待されるのは肝の疏泄作用です。したがってこれが正答です。太衝、期門、陽陵泉、膻中などを用いて疏肝理気を図ります。
統血作用は脾の働きで、血を脈内にとどめる作用です。失調すると皮下出血や不正性器出血、月経過多を生じます。
宣発作用は肺の働きで、気と津液を上外へ広く行きわたらせる作用です。
蔵精作用は腎の働きで、精を蔵して成長発育と生殖を支える作用です。
選択肢の確認
1.統血作用
誤り。脾の働きであり、出血傾向に関わります。
2.疏泄作用
正しい。肝の働きであり、気の流れと情志、月経の調節に関わります。
3.宣発作用
誤り。肺の働きです。
4.蔵精作用
誤り。腎の働きです。
覚えるポイント
- 肝気鬱結=イライラ、太息、胸脇苦満、月経不順、脈弦。
- 肝は疏泄を主り、血を蔵する。情志の失調はまず肝に影響する。
- 気滞が長引くと血瘀を生じる(舌質暗紅や紫暗)。
- 治療=疏肝理気(太衝、期門、陽陵泉、膻中)。