20PM135|第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す患者について、問いに答えよ。「18歳の男子学生。小学生の頃からバスケットボールを10年間続けている。1年前から腰痛がある。下肢症状はないが、L4-L5の棘突起間に階段状変形を認める。」最も考えられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
成長期スポーツ選手の腰痛を推定する問題です。
18歳男子、10年間のバスケットボール、1年前からの腰痛、下肢症状なし、棘突起間の階段状変形という所見に注目します。
解説
棘突起間の階段状変形は、上下の椎骨がずれていることを体表から触知した所見であり、すべり症を強く示唆します。
長期にわたるジャンプと着地の繰り返しにより、関節突起間部(峡部)に疲労骨折(脊椎分離症)が生じ、そこで椎体が前方へすべった状態が腰椎分離すべり症です。成長期のスポーツ選手に多く、第5腰椎に好発します。腰椎の伸展と回旋で腰痛が増強し、すべりが軽度であれば下肢症状を伴わないこともあります。この症例の経過と所見によく合致するため、これが正答です。
腰部脊柱管狭窄症は、加齢性の変化を背景に中高年に発症する疾患で、間欠跛行と下肢のしびれが主症状です。18歳という年齢と合いません。
梨状筋症候群は、殿部での坐骨神経の絞扼であり、殿部痛と下肢後面への放散痛が主症状です。棘突起の階段状変形は説明できません。
腰椎椎間板ヘルニアは、前屈で腰痛が増強し、下肢の放散痛としびれ、SLRテスト陽性が特徴です。この症例では下肢症状がなく、階段状変形という所見も説明できません。
選択肢の確認
1.腰部脊柱管狭窄症
誤り。中高年に多く、間欠跛行が主症状です。
2.腰椎分離すべり症
正しい。棘突起間の階段状変形と、成長期スポーツによる経過に合致します。
3.梨状筋症候群
誤り。殿部痛と下肢後面への放散痛が主症状です。
4.腰椎椎間板ヘルニア
誤り。下肢の放散痛とSLRテスト陽性が特徴です。
覚えるポイント
- 腰椎分離症=関節突起間部の疲労骨折、成長期のスポーツ、第5腰椎に好発。
- すべりが生じると棘突起間の階段状変形を触知できる。
- 症状は腰椎の伸展と回旋で増強。斜位像でテリアの首輪。
- 進行して神経が圧迫されると下肢症状を伴う。