20PM137第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第20回午後(科目未分類)

次の文で示す患者について、問いに答えよ。「20歳の男性。社会人野球選手。連日バッティング練習を続けていたところ、グリップエンドが当たる左手根部に強い痛みを感じ、手に力が入りにくくなった。エックス線検査で骨折が認められた。現在、小指にしびれが残っている。」骨折しているのはどれか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

バットのグリップエンドによる手根部の骨折を推定する問題です。

20歳男性、野球のバッティング練習、手根部の強い痛み、握力低下、小指のしびれという所見に注目します。

解説

バットのグリップエンドが当たる手掌の尺側(小指球寄り)には、有鈎骨の鈎(有鈎骨鈎)という小さな骨の突起があります。バッティングやゴルフ、テニスなどでグリップエンドが繰り返し当たることで、この有鈎骨鈎が骨折することがあります。これが有鈎骨鈎骨折であり、スポーツ選手に特徴的な骨折です。したがってこれが正答です。

有鈎骨鈎のすぐ隣を尺骨神経が通ります(豆状骨と有鈎骨鈎の間のギヨン管)。そのため骨折や骨片によって尺骨神経が障害され、小指のしびれや手内在筋の筋力低下(握力低下)が生じます。この症例の小指のしびれはこれで説明できます。

舟状骨の骨折は、手をついて転倒した際の手関節背屈で生じます。解剖学的嗅ぎタバコ入れの圧痛が特徴で、血流に乏しく偽関節になりやすい骨です。

月状骨は、脱臼(月状骨脱臼)やキーンベック病(月状骨軟化症)で問題になります。

大菱形骨は母指の付け根にあり、この受傷機転で骨折する代表的な骨ではありません。

選択肢の確認

1.舟状骨
誤り。手をついて転倒した際の背屈で骨折します。

2.月状骨
誤り。脱臼やキーンベック病で問題になります。

3.大菱形骨
誤り。この受傷機転で骨折する代表的な骨ではありません。

4.有鈎骨
正しい。グリップエンドの当たる部位にあり、有鈎骨鈎骨折を生じます。

覚えるポイント

  • 有鈎骨鈎骨折=バット、ゴルフクラブ、ラケットのグリップエンドによる。
  • すぐ隣を尺骨神経が通る(ギヨン管=豆状骨と有鈎骨鈎の間)。
  • 舟状骨骨折=手関節背屈で受傷、嗅ぎタバコ入れの圧痛、偽関節になりやすい。
  • 手根骨近位列=舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨。遠位列=大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨。
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