20PM154|第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第20回午後(科目未分類)
有痕灸を行う場合、最も注意しなければならない疾患はどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
有痕灸で最も注意すべき基礎疾患を選ぶ問題です。
創傷治癒と感染防御に影響する疾患を考えます。
解説
糖尿病では、高血糖により創傷治癒が遅延し、好中球の遊走能と貪食能が低下して易感染性となります。さらに、末梢神経障害によって熱さや痛みを感じにくくなり、末梢循環障害によって血流も乏しくなります。
これらが重なるため、有痕灸による熱傷が化膿し、難治性の潰瘍に至る危険が高くなります。したがって最も注意すべき疾患として糖尿病が正答です。糖尿病の患者では、有痕灸を避けて棒灸や知熱灸などの無痕灸を選び、施灸後の皮膚の状態を確認することが重要です。足部の観察と足病変の予防も欠かせません。
骨粗鬆症は骨量の減少と骨質の劣化による疾患で、骨折の危険は高まりますが、皮膚の熱傷治癒に直接影響するものではありません。
更年期障害は、閉経に伴うホルモンの変化による多様な症状で、創傷治癒や感染防御に直接影響するものではありません。
過敏性腸症候群は、器質的異常のない機能性の消化管疾患であり、皮膚の状態には影響しません。
同様に注意すべき状態として、末梢循環障害、副腎皮質ステロイド薬の長期使用、悪性腫瘍の治療中、免疫抑制状態があります。
選択肢の確認
1.骨粗鬆症
誤り。骨折の危険はありますが、熱傷の治癒には直接影響しません。
2.更年期障害
誤り。創傷治癒や感染防御に直接影響しません。
3.糖尿病
正しい。創傷治癒の遅延、易感染性、知覚鈍麻、循環障害が重なります。
4.過敏性腸症候群
誤り。皮膚の状態には影響しません。
覚えるポイント
- 糖尿病=創傷治癒遅延、易感染性、神経障害による知覚鈍麻、末梢循環障害。
- 有痕灸を避けるべき状態=糖尿病、末梢循環障害、ステロイド薬長期使用、免疫抑制状態。
- 該当する場合は無痕灸(棒灸、知熱灸)を選び、刺激量を控えめにする。
- 施灸後は皮膚の状態を確認し、発赤の拡大や膿があれば受診を勧める。