20PM81|第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第20回午後(科目未分類)
細菌性食中毒で正しい記述はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
細菌性食中毒の潜伏期、頻度、毒素の性質を問う問題です。
菌ごとの特徴を対比して整理します。
解説
病原性大腸菌のうち、**ベロ毒素(志賀毒素)を産生する型は、出血性の腸炎と、重篤な合併症である溶血性尿毒症症候群(HUS)**を引き起こします。O157が代表で、感染症法では三類感染症に分類されます。腸管出血性大腸菌感染症として、血便、激しい腹痛、そして小児や高齢者での急性腎障害が問題となります。したがってベロ毒素による発症という記述が正答です。
サルモネラ属の潜伏期は、おおよそ6時間から72時間(平均で半日から1日程度)です。一週間という記述は長すぎます。鶏卵や食肉が原因となり、発熱、腹痛、下痢を起こします。
発生頻度については、腸炎ビブリオは生鮮魚介類を介して比較的多く発生するのに対し、ボツリヌス食中毒はきわめてまれです。したがって腸炎ビブリオのほうが頻度は高く、記述は逆です。
ボツリヌス菌毒素は蛋白質であり、熱に弱い(易熱性)性質をもちます。80度で30分、あるいは100度で数分の加熱により失活します。ただし菌の芽胞は耐熱性であるため、通常の加熱では死滅しない点に注意が必要です。
選択肢の確認
1.サルモネラ属は潜伏期が一週間である。
誤り。おおよそ6時間から72時間です。
2.腸炎ビブリオによる食中毒はボツリヌスより発症頻度が低い。
誤り。腸炎ビブリオのほうが頻度は高くなります。
3.ボツリヌス菌毒素は高温加熱によっても不活性化されない。
誤り。毒素は熱に弱く、加熱で失活します(芽胞は耐熱性)。
4.腸管病原性大腸菌ではベロ毒素によって発症する。
正しい。ベロ毒素を産生する型が出血性腸炎とHUSを起こします。
覚えるポイント
- ベロ毒素=腸管出血性大腸菌(O157)、血便と溶血性尿毒症症候群。三類感染症。
- ボツリヌス毒素は易熱性だが芽胞は耐熱性。ハチミツは1歳未満に与えない。
- 黄色ブドウ球菌の毒素は耐熱性で、加熱では防げない。
- サルモネラ=鶏卵と食肉、腸炎ビブリオ=生鮮魚介類、カンピロバクター=鶏肉。