20PM82|第20回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
感染症について正しい記述はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
感染症の用語と分類を問う問題です。
日和見感染、院内感染、菌交代症、感染症法の類型を整理します。
解説
**メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)**は、多くの抗菌薬に耐性を示す黄色ブドウ球菌で、院内感染の代表的な起因菌です。抵抗力の落ちた入院患者に、医療従事者の手指や医療器具を介して伝播し、肺炎、敗血症、創部感染、腸炎などを起こします。手指衛生と接触予防策、抗菌薬の適正使用が対策の柱です。したがってこの記述が正しくなります。
日和見感染は、宿主の抵抗力が低下したときに、弱毒菌や常在菌が感染症を起こすものです。高齢、糖尿病、悪性腫瘍、免疫抑制薬、広範囲熱傷などが背景となり、大量の抗菌薬投与が必須の条件ではありません。
菌交代症は、抗菌薬の使用によって常在菌叢のバランスが崩れ、薬剤の効かない菌が異常に増殖して起こる病態です。抗菌薬関連下痢症(クロストリディオイデス・ディフィシル腸炎)やカンジダ症が代表です。腸管病原性大腸菌による感染症を指すものではありません。
感染症法の類型については、生命に対する危険度が最も高いものは一類感染症(エボラ出血熱、痘そう、ペストなど)です。五類は発生動向の調査と情報提供により対策を行う類型です。
選択肢の確認
1.大量の抗菌薬を投与しないと日和見感染が起こる。
誤り。宿主の抵抗力低下が要因であり、抗菌薬の大量投与が必須ではありません。
2.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌は院内感染の原因となる。
正しい。院内感染の代表的な起因菌です。
3.腸管病原性大腸菌で起こる感染症を菌交代症という。
誤り。菌交代症は抗菌薬により常在菌叢が乱れて起こる病態です。
4.生命に対する危険度が最も高いものは5類感染症に分類される。
誤り。最も危険度が高いのは一類感染症です。
覚えるポイント
- MRSA=院内感染の代表、接触感染、手指衛生が対策の基本。
- 日和見感染=抵抗力低下により弱毒菌や常在菌が起こす感染。
- 菌交代症=抗菌薬により常在菌叢が乱れて生じる。
- 感染症法=一類が最も危険度が高く、五類は発生動向の把握が目的。