21AM77第21回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第21回午前(科目未分類)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。「55歳の女性。夕食にてんぷらを摂取後、悪心、嘔吐、右季肋部痛が出現し、救急外来を受診した。血液検査データで白血球数19,500/μl、CRP高値、赤沈亢進を認めた。」本患者で予測される所見はどれか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

急性胆嚢炎を推定し、身体所見を選ぶ問題です。

55歳女性、脂肪食(てんぷら)摂取後の悪心・嘔吐と右季肋部痛、白血球増多とCRP高値、赤沈亢進という所見を統合します。

解説

脂肪食の摂取後に生じた右季肋部痛は、胆嚢の収縮によって症状が誘発される胆道疾患を強く示唆します。脂肪の摂取によりコレシストキニンが分泌され、胆嚢が収縮するためです。白血球増多、CRP高値、赤沈亢進という炎症所見が明らかであることから、単なる胆石発作ではなく急性胆嚢炎が最も考えられます。中年以降の女性、肥満、多産は胆石の危険因子です。

急性胆嚢炎では、炎症が胆嚢壁から周囲の腹膜へ波及するため、腹膜刺激症状が現れます。筋性防御(腹壁の筋が反射的に硬くなる)はその代表であり、この症例で予測される所見として最も適切です。したがってこれが正答です。あわせて、右季肋部を押さえながら深呼吸させると痛みで吸気が止まるマーフィー徴候が特徴的な所見です。

皮膚線条は、腹部などにみられる赤紫色の線状の皮膚変化で、クッシング症候群や急激な体重増加でみられます。この症例とは関係しません。

血管雑音は、腹部大動脈瘤や腎動脈狭窄などで聴取される所見です。

肋骨脊柱角(CVA)の叩打痛は、腎盂腎炎や尿路結石を示唆する所見で、背部の叩打によって誘発されます。この症例の右季肋部痛とは部位も病態も異なります。

選択肢の確認

1.視診で皮膚線条がみられる。
誤り。クッシング症候群などでみられる所見です。

2.聴診で血管雑音が聴取される。
誤り。腹部大動脈瘤や腎動脈狭窄でみられます。

3.打診で肋骨脊柱角に叩打痛がある。
誤り。腎盂腎炎や尿路結石を示唆する所見です。

4.触診で筋性防御がみられる。
正しい。腹膜への炎症の波及による腹膜刺激症状です。

覚えるポイント

  • 急性胆嚢炎=脂肪食後の右季肋部痛、発熱、白血球増多、CRP高値、マーフィー徴候
  • 胆石の危険因子=中年、女性、肥満、多産。
  • 腹膜刺激症状=筋性防御、ブルンベルグ徴候(反跳痛)、板状硬。
  • CVA叩打痛=腎盂腎炎、尿路結石。皮膚線条=クッシング症候群。
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