21AM78|第21回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「55歳の女性。夕食にてんぷらを摂取後、悪心、嘔吐、右季肋部痛が出現し、救急外来を受診した。血液検査データで白血球数19,500/μl、CRP高値、赤沈亢進を認めた。」本患者でまず行う検査はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
急性胆嚢炎が疑われる場合の第一選択の検査を問う問題です。
解説
胆道疾患が疑われる場合、まず行うべき検査は腹部超音波検査です。したがってこれが正答です。
理由は次のとおりです。第一に、非侵襲的で被曝がなく、ベッドサイドでも短時間で実施できること。第二に、胆嚢は空気を含まない臓器であり、超音波の描出に適していること。第三に、胆石の描出能が非常に高く、あわせて胆嚢壁の肥厚、胆嚢の腫大、胆嚢周囲の液体貯留といった急性胆嚢炎の所見や、プローブで押したときに痛みが誘発される超音波マーフィー徴候も確認できることです。総胆管の拡張の有無も評価でき、閉塞性黄疸との鑑別にも役立ちます。
消化管内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸、大腸の粘膜を観察する検査です。胆嚢そのものを観察するものではなく、この場面での第一選択にはなりません。
血管造影検査は、カテーテルを血管に挿入して造影剤を注入する侵襲的な検査で、消化管出血の部位同定や血管病変の評価に用いられます。急性胆嚢炎の初期評価には適しません。
PET検査は、悪性腫瘍の診断や病期の評価に用いる検査で、急性の炎症の緊急評価には適しません。費用と時間もかかります。
選択肢の確認
1.腹部超音波検査
正しい。非侵襲的で被曝がなく、胆石と胆嚢炎の所見を的確に描出できます。
2.消化管内視鏡検査
誤り。消化管の粘膜を観察する検査です。
3.血管造影検査
誤り。侵襲的であり、初期評価には適しません。
4.PET(ポジトロンCT)検査
誤り。悪性腫瘍の評価に用いる検査です。
覚えるポイント
- 胆道疾患の第一選択=腹部超音波検査。非侵襲的、被曝なし、胆石の描出能が高い。
- 急性胆嚢炎の超音波所見=胆石、胆嚢壁の肥厚、胆嚢の腫大、周囲の液体貯留。
- 超音波は空気を含まない臓器に適する(肝、胆、膵、腎、甲状腺)。
- 急性腹症を疑う場合、鍼灸施術より医療機関の受診を優先する。