21PM145|第21回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第21回午後(科目未分類)
膏肓穴に深刺した際の合併症で生じる可能性のある症状はどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
膏肓への深刺による合併症を問う安全管理の問題です。
膏肓の直下に何があるかを考えます。
解説
膏肓は足の太陽膀胱経の経穴で、上背部、第4胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方3寸に取ります。上背部で正中から離れた位置にあり、直下に胸膜と肺があります。
したがって、この部に深く直刺すると胸膜と肺を損傷し、気胸を起こす危険があります。気胸の症状としては、空咳(乾いた咳)、突然の胸痛、呼吸困難、患側の呼吸音減弱があります。したがって空咳が正答です。刺鍼直後から数時間後に症状が現れることもあるため、施術後の経過にも注意が必要です。
発熱は、感染や炎症を示す症状であり、気胸に特有のものではありません。刺鍼による感染が生じれば発熱をきたすこともありますが、深刺による直接の合併症としてまず考えるべきものではありません。
下痢と腹痛は消化管の症状であり、上背部への刺鍼による合併症としては説明できません。
胸背部への刺鍼では、斜刺または横刺とし、深刺を避けることが原則です。気胸が疑われる場合は直ちに施術を中止し、安静を保って医療機関の受診を勧めます。緊張性気胸に至れば生命に関わるため、呼吸困難が強い場合は救急対応が必要です。
選択肢の確認
1.空咳
正しい。気胸の症状であり、胸痛や呼吸困難を伴います。
2.発熱
誤り。感染や炎症を示す症状です。
3.下痢
誤り。消化管の症状であり、関係しません。
4.腹痛
誤り。こちらも消化管の症状です。
覚えるポイント
- 膏肓=第4胸椎の高さ、後正中線の外方3寸。直下に肺があり、深刺で気胸を起こす。
- 気胸の症状=空咳、突然の胸痛、呼吸困難、患側呼吸音の減弱、打診で鼓音。
- 気胸のリスクが高い経穴=附分、魄戸、膏肓、肺兪、大包、中府、雲門、欠盆、肩井。
- 胸背部は斜刺または横刺とし、深刺を避ける。