22AM78|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「26歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。視診上、黄疸を認め、ウイルスマーカー検査ではIgM-HA抗体陽性、HBs抗原陰性、HCV-RNA陰性であった。」本疾患で正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
A型肝炎の臨床経過を問う問題です。
解説
A型肝炎は、急性の経過をとる肝炎です。潜伏期(2から6週間)の後、まず発熱、全身倦怠感、食欲不振、悪心といった感冒に似た前駆症状が現れ、その数日後に黄疸が出現します。したがって「発熱を前駆症状として発症する」が正しく、これが正答です。B型やC型の急性肝炎に比べて発熱が目立つことが特徴とされます。
インターフェロン療法が有効であるという記述は誤りです。インターフェロンはB型肝炎とC型肝炎の慢性化した症例に用いられる治療です(C型肝炎については現在、直接作用型抗ウイルス薬が主流です)。A型肝炎は自然に治癒するため、安静と対症療法が基本となります。
慢性化するという記述も誤りです。A型肝炎は慢性化しません。通常1から2か月で治癒し、一度感染すれば終生免疫が得られます。ただし、まれに劇症肝炎に至ることがあり、高齢者では重症化しやすい傾向があります。慢性化するのはB型(特に乳幼児期の感染)とC型です。
輸血によっても発症するという記述も誤りです。A型肝炎は経口感染であり、血液を介した感染は基本的にありません。輸血による感染が問題となるのはB型肝炎とC型肝炎です。
なお、A型肝炎にはワクチンがあり、流行地域への渡航前に接種が推奨されます。
選択肢の確認
1.発熱を前駆症状として発症する。
正しい。発熱と全身倦怠感が先行し、その後に黄疸が出現します。
2.インターフェロン療法が有効である。
誤り。B型肝炎とC型肝炎に用いられる治療です。
3.慢性化する。
誤り。A型肝炎は慢性化しません。
4.輸血によっても発症する。
誤り。経口感染であり、血液を介した感染はありません。
覚えるポイント
- A型肝炎=経口感染、発熱が前駆症状、慢性化しない、終生免疫が得られる。
- B型・C型肝炎=血液感染、慢性化しうる(肝硬変、肝細胞癌へ進展)。
- 治療=A型は安静と対症療法。B型とC型は抗ウイルス薬。
- A型肝炎とB型肝炎にはワクチンがある。