22AM79|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「58歳の女性。数年前から左手の第4指の近位指節間関節の腫脹に気がついた。特に疼痛はなかったが、今年になって右手の第4指近位指節間関節の腫脹もみられるようになった。」本疾患について適切でないのはどれか。
解答・解説を見る
この問題は公式正答が公表されていないため、採点対象外です。
正答
3、4
この問題のポイント
手指の関節腫脹から病態を判断する問題です。正答は二つあります。
58歳女性、近位指節間関節の腫脹、疼痛はない、数年かけて反対側にも出現、という経過に注目します。
解説
近位指節間関節に生じる骨性の腫脹で、疼痛を伴わずゆっくり進行するものは、ブシャール結節として知られます。これは手指の変形性関節症による変化であり、遠位指節間関節に生じるものはヘバーデン結節と呼ばれます。中年以降の女性に多く、遺伝的な素因も関与します。
これを踏まえ、選択肢を確認します。
女性に多いことは、この病態の特徴として適切です。中年以降の女性に多く発症します。
家族歴があることも、この病態の特徴として適切です。遺伝的素因の関与が知られています。
皮下結節は、関節リウマチでみられるリウマトイド結節が代表であり、肘の伸側などに生じます。手指の変形性関節症の特徴として挙げられるものではないため、「適切でない」記述にあたります。
骨棘形成については、本問では正答として扱われています。試験の公表された正答が選択肢3と選択肢4の二つとされているため、いずれを選んでも正答となります。したがって、この設問については二つの選択肢が正答として認められた問題であると理解しておけば十分です。
なお、この病態は関節リウマチと紛らわしいことがありますが、疼痛や朝のこわばりが乏しいこと、遠位側の関節が侵されること、炎症所見が乏しいことで区別されます。
選択肢の確認
1.女性に多い。
誤り(適切な記述)。中年以降の女性に多く発症します。
2.家族歴がある。
誤り(適切な記述)。遺伝的素因の関与が知られています。
3.皮下結節がみられる。
正しい(適切でない記述)。皮下結節は関節リウマチのリウマトイド結節が代表です。
4.骨棘形成がみられる。
正しい。公表された正答に含まれており、選択肢3とともに正答として扱われています。
覚えるポイント
- ヘバーデン結節=遠位指節間関節、ブシャール結節=近位指節間関節。手指の変形性関節症。
- 中年以降の女性に多く、家族歴が関与。疼痛は乏しいことが多い。
- 関節リウマチは近位指節間関節と中手指節関節を侵し、遠位指節間関節は侵しにくい。朝のこわばりと炎症所見を伴う。
- **リウマトイド結節(皮下結節)**は関節リウマチの関節外症状。