22AM80|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「58歳の女性。数年前から左手の第4指の近位指節間関節の腫脹に気がついた。特に疼痛はなかったが、今年になって右手の第4指近位指節間関節の腫脹もみられるようになった。」本疾患の治療で有効なのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
手指の変形性関節症に対する治療を問う問題です。
解説
手指の変形性関節症(ヘバーデン結節、ブシャール結節)では、関節軟骨の摩耗に伴って二次的な炎症と痛みが生じることがあります。
**非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)**は、シクロオキシゲナーゼを阻害してプロスタグランジンの産生を抑え、炎症と痛みを軽減します。内服のほか、外用薬(貼付薬、塗布薬)としても用いられ、手指の変形性関節症の症状緩和に有効です。したがってこれが正答です。あわせて、患部の安静、装具による固定、使いすぎの回避といった保存療法が行われます。なお、内服の長期使用では胃粘膜障害と腎機能障害に注意が必要です。
カルシトニンは、破骨細胞の働きを抑えて血中カルシウム濃度を下げるホルモンで、骨粗鬆症や高カルシウム血症、骨粗鬆症に伴う疼痛に用いられます。変形性関節症の治療薬ではありません。
ビタミンD製剤は、腸管からのカルシウム吸収を促す薬で、骨粗鬆症、くる病、骨軟化症に用いられます。こちらも変形性関節症の治療薬ではありません。
ビタミンB6は、アミノ酸代謝に関わるビタミンで、末梢神経障害や口内炎、皮膚炎に用いられます。関節の炎症を抑える作用はありません。
選択肢の確認
1.非ステロイド系抗炎症薬
正しい。炎症と痛みを軽減し、症状の緩和に有効です。
2.カルシトニン
誤り。骨粗鬆症や高カルシウム血症に用いられます。
3.ビタミンD製剤
誤り。骨粗鬆症、くる病、骨軟化症に用いられます。
4.ビタミンB6
誤り。アミノ酸代謝に関わり、末梢神経障害などに用いられます。
覚えるポイント
- 変形性関節症の薬物療法=非ステロイド系抗炎症薬(内服、外用)。
- 保存療法=安静、装具、使いすぎの回避、周囲の筋の強化。
- NSAIDsの長期使用=胃粘膜障害と腎機能障害に注意。
- 骨粗鬆症の薬=ビスホスホネート、活性型ビタミンD、カルシトニン、SERM。