22PM126|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として除くべき外邪はどれか。「55歳の男性。風が強く吹く天候の中、ここ数日屋外で仕事をしていたら右上肢に痛みが出た。痛みは右の肩や肘、手首など定まっていない。疼痛部に冷えはない。舌苔は薄、脈は浮。」
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
痺証の分類を読み取り、除くべき外邪を選ぶ問題です。
55歳男性、風の強い天候での屋外作業、右上肢の痛み、痛みの部位が肩、肘、手首と定まらない、疼痛部に冷えはない、舌苔は薄、脈は浮という所見を統合します。
解説
決め手となるのは、痛みの部位が移動して一定しないという点です。これは風邪の**遊走性(善行数変)を示す典型的な所見であり、痺証の分類では行痺(風痺)**にあたります。発症前に強い風にさらされていたという経過も、風邪の侵襲を裏づけます。脈が浮であることは邪がまだ体表(表)にあることを示し、舌苔が薄いことも邪が浅いことを示します。
したがって除くべき外邪は風邪であり、これが正答です。治療では、疏風を図りつつ局所と患部の経脈上の経穴を用います。風門、風池、外関、曲池、合谷などが用いられます。
寒邪であれば、痛みが激しく固定的で、冷えると悪化し温めると軽減します。この症例では「疼痛部に冷えはない」と明記されており、寒邪は否定されます。
湿邪であれば、重だるい痛みで部位が固定し、天候(雨や湿気)で悪化します。移動する痛みとは異なります。舌苔も膩苔となるはずです。
熱邪であれば、関節の発赤、熱感、腫脹を伴う痛みとなり、冷やすと軽減します。この症例にはそうした所見がありません。
選択肢の確認
1.寒邪
誤り。激しく固定した痛みで、冷えを伴います。
2.風邪
正しい。痛みの部位が移動することから行痺と判断されます。
3.湿邪
誤り。重だるく固定した痛みとなります。
4.熱邪
誤り。発赤と熱感を伴う痛みとなります。
覚えるポイント
- 行痺(風痺)=移動する痛み。風邪の**遊走性(善行数変)**による。
- 痛痺(寒)=激しい固定痛、温めると軽減。着痺(湿)=重だるい痛み、天候で悪化。
- 熱痺=発赤、熱感、腫脹。冷やすと軽減。
- 浮脈=表証。邪がまだ体表にあることを示す。