22PM132|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す患者の頭痛発作時に対する治療方針として最も適切なのはどれか。「27歳の女性。最近、仕事が忙しくなり残業が続いている。時々拍動性の頭痛が数時間から1日続く。発作には前兆があり羞明を伴う。医療機関を受診したが、器質的病変はみられなかった。」
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
片頭痛発作時の治療方針を問う問題です。
27歳女性、拍動性の頭痛が数時間から1日続く、前兆があり羞明を伴う、器質的病変なし、という所見から判断します。
解説
拍動性の頭痛、前兆(羞明を伴う)、数時間から1日続く経過、器質的病変がないことから、片頭痛と判断されます。
片頭痛の発作期には、頭蓋外の血管が拡張し、その周囲の三叉神経終末から神経ペプチドが放出されて炎症が起こることで、拍動性の痛みが生じると説明されます(三叉神経血管説)。
したがって発作時の治療方針は、拡張した頭蓋外血管を収縮させることになり、これが正答です。実際の対応としては、暗く静かな場所で安静にし、こめかみなど拍動する部位を冷やすことが有効です。薬物ではトリプタン製剤が血管収縮と神経ペプチドの放出抑制により効果を示します。逆に、入浴やマッサージ、温めることは血管を拡張させるため悪化させます。
側頭筋の緊張を改善するのは、緊張型頭痛に対する方針です。緊張型頭痛では、筋の緊張をゆるめることが有効であり、温めることやマッサージが効果的です。片頭痛とは対応が逆になります。
頸椎の可動域を広げるのも、頸性頭痛や緊張型頭痛に対する方針であり、片頭痛の発作時に第一に行うべきものではありません。
大後頭神経支配領域の疼痛閾値を上げるのは、後頭神経痛や緊張型頭痛に対する方針です。片頭痛の主要な機序である血管の拡張に対応するものではありません。
選択肢の確認
1.側頭筋の緊張を改善する。
誤り。緊張型頭痛に対する方針です。
2.頭蓋外血管を収縮させる。
正しい。片頭痛発作時の血管拡張に対応する方針です。
3.頸椎ROMを広げる。
誤り。頸性頭痛や緊張型頭痛に対する方針です。
4.大後頭神経支配領域の疼痛閾値を上げる。
誤り。後頭神経痛や緊張型頭痛に対する方針です。
覚えるポイント
- 片頭痛の発作時=血管が拡張。冷やす、暗く静かな場所で安静。温めると悪化。
- 緊張型頭痛=筋の緊張。温める、マッサージ、入浴が有効。
- 片頭痛=片側性の拍動痛、閃輝暗点などの前兆、悪心、光と音の過敏、動くと悪化。
- 突然の激しい頭痛、発熱と項部硬直、麻痺を伴うものは緊急性が高い。