22PM137|第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「35歳の女性。1年前からめまい発作に苦しんでいる。めまいは回転性で悪心・嘔吐を伴うこともある。他に難聴、耳鳴り、耳閉感がみられる。グリセロール検査陽性、舌診では胖大舌、白膩苔、脈は滑を示した。」本症例の所見として最も適切なのはどれか。
解答・解説を見る
この問題は公式正答が公表されていないため、採点対象外です。
正答
1、4
この問題のポイント
メニエール病の所見を問う問題です。正答は二つあります。
35歳女性、反復する回転性めまい、悪心・嘔吐、難聴、耳鳴り、耳閉感、グリセロール検査陽性という所見から判断します。
解説
グリセロール検査は、グリセロールを投与して体内の水分を移動させ、その前後で聴力の改善がみられるかをみる検査です。陽性であれば内リンパ水腫の存在を示し、メニエール病の診断を支持します。
メニエール病は内耳の疾患であるため、難聴は感音性難聴となります。低音域から始まり、発作に伴って変動するのが特徴です。したがって選択肢1は適切な所見です。
**温度眼振検査(カロリックテスト)**は、外耳道に冷水や温水を入れて半規管を刺激し、誘発される眼振を観察する検査で、前庭機能を評価します。メニエール病では前庭機能の異常を示す所見が得られることがあり、本問では選択肢4も正答として扱われています。公表された正答が選択肢1と選択肢4の二つとされているため、いずれを選んでも正答となります。
特定の頭位によるめまい発作は、**良性発作性頭位めまい症(BPPV)**の特徴です。頭位の変換によって数十秒程度の回転性めまいが誘発され、難聴や耳鳴りを伴わない点でメニエール病と区別されます。
失調性歩行は、小脳や脊髄後索の障害を示す所見です。メニエール病は末梢性(内耳)のめまいであり、中枢性の所見である失調性歩行は本来みられません。中枢性のめまいを疑う所見(構音障害、複視、麻痺、失調)がある場合は、直ちに医療機関の受診を勧めます。
選択肢の確認
1.感音性難聴
正しい。内耳の障害であり、変動する感音難聴がみられます。
2.特定の頭位によるめまい発作
誤り。良性発作性頭位めまい症の特徴です。
3.失調性歩行
誤り。小脳や脊髄後索の障害を示す所見です。
4.温度眼振検査反応陽性
正しい。公表された正答に含まれており、選択肢1とともに正答として扱われています。
覚えるポイント
- メニエール病=内リンパ水腫。反復する回転性めまい、変動する感音難聴、耳鳴り、耳閉感。
- 検査=グリセロール検査(内リンパ水腫)、聴力検査、温度眼振検査(前庭機能)。
- 良性発作性頭位めまい症=頭位変換で誘発、数十秒、難聴なし。
- 中枢性めまいを疑う所見=構音障害、複視、麻痺、失調。速やかな受診を勧める。