22PM90第22回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第22回午後(科目未分類)

脊髄損傷患者に生じる自律神経過反射で正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

自律神経過反射の病態を問う問題です。

脊髄損傷の管理で重要な合併症です。

解説

自律神経過反射は、第6胸髄(T6)より上位の脊髄損傷患者に生じる、生命に関わる合併症です。

機序は次のとおりです。損傷部位より下の領域に強い刺激が加わると、その刺激が脊髄に入って交感神経を興奮させ、下半身の血管が広範に収縮して急激な血圧上昇が起こります。しかし、脳からの抑制の指令は損傷部位を越えて下へ届かないため、この反応が制御されません。一方、頸動脈洞の圧受容器は血圧上昇を感知するため、迷走神経を介して徐脈が生じ、損傷部位より上では血管が拡張して顔面の紅潮、頭痛、鼻閉、発汗がみられます。

最も多い誘因が、**尿の膀胱内貯留(膀胱の過伸展)**です。ほかに便秘や直腸の充満、褥瘡、陥入爪、きつい衣類も誘因となります。したがって選択肢3が正答です。対応としては、座位にして血圧を下げ、原因となる刺激(導尿による膀胱の減圧など)を速やかに除去します。放置すると脳出血やけいれん、死に至ることがあります。

腰髄損傷患者に生じるという記述は誤りです。T6より上位の損傷で生じます。

起立性低血圧を生じるという記述も誤りです。自律神経過反射で生じるのは著しい高血圧です(起立性低血圧は脊髄損傷でよくみられる別の問題です)。

損傷部位以下の反射が消失するという記述も誤りです。脊髄ショック期を過ぎると、損傷部位より下の反射はむしろ亢進します。この反射亢進があるからこそ自律神経過反射が成立します。

選択肢の確認

1.腰髄損傷患者に生じる。
誤り。第6胸髄より上位の損傷で生じます。

2.起立性低血圧を生じる。
誤り。著しい高血圧を生じます。

3.尿の膀胱内貯留が誘因となる。
正しい。膀胱の過伸展が最も多い誘因です。

4.損傷部位以下の反射が消失する。
誤り。脊髄ショック期を過ぎると反射は亢進します。

覚えるポイント

  • 自律神経過反射T6より上位の脊髄損傷。急激な高血圧、徐脈、頭痛、顔面紅潮、発汗
  • 最多の誘因=膀胱の過伸展(尿の貯留)。次いで便秘や直腸の充満、褥瘡。
  • 対応=座位にする、原因の除去(導尿など)。放置すると脳出血の危険。
  • 脊髄ショック期を過ぎると損傷部位より下の反射は亢進する。
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