23AM65|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
頸椎症について正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
頸椎症の病型と治療を問う問題です。
解説
頸椎牽引は、頸椎症に対する保存療法の一つで、椎間の間隙を広げて神経根への圧迫を軽減し、頸部の筋の緊張をゆるめる目的で行われます。特に神経根症型に有効とされ、あわせて頸椎カラーによる安静、薬物療法、温熱療法、運動療法が行われます。したがってこの記述が正しく、正答です。ただし、脊髄症が進行している場合や、症状が悪化する場合には牽引を行いません。
脊髄症型では一側の肩甲背部の疼痛が起こるという記述は誤りです。脊髄症型では脊髄が圧迫されるため、症状は両側性に現れ、手指の巧緻運動障害(箸が使いにくい、ボタンがかけにくい)、痙性歩行、膀胱直腸障害が特徴です。一側の肩甲背部から上肢への放散痛は、神経根症型の症状です。
神経根型では深部反射亢進が起こるという記述も誤りです。神経根症型では、障害された髄節に一致して深部反射が減弱します。下位運動ニューロンの障害だからです。深部反射が亢進するのは、錐体路が障害される脊髄症型です。この対比は極めて重要です。
関連痛型では手術療法が第1選択であるという記述も誤りです。頸部から肩、後頭部にかけての痛みが中心となる型では、保存療法が第一選択となります。手術が検討されるのは、脊髄症が進行する場合、膀胱直腸障害が出現した場合、保存療法で改善しない強い神経根症の場合です。
選択肢の確認
1.脊髄症型では一側の肩甲背部の疼痛が起こる。
誤り。脊髄症型は両側性で、手指の巧緻運動障害が特徴です。
2.神経根型では深部反射亢進が起こる。
誤り。神経根症型では該当髄節の深部反射が減弱します。
3.関連痛型では手術療法が第1選択である。
誤り。保存療法が第一選択です。
4.保存療法では頸椎牽引が有効である。
正しい。神経根症型を中心に用いられます。
覚えるポイント
- 神経根症型=一側性、上肢への放散痛、該当髄節の深部反射減弱。スパーリング、ジャクソンテスト陽性。
- 脊髄症型=両側性、手指の巧緻運動障害、痙性歩行、深部反射亢進、病的反射陽性、膀胱直腸障害。
- 保存療法=頸椎牽引、頸椎カラー、薬物、温熱、運動療法。
- 脊髄症の進行や膀胱直腸障害があれば手術を検討する。