23AM72|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
慢性腎不全でみられるのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
慢性腎不全の電解質異常を問う問題です。
解説
慢性腎不全では、糸球体濾過量が徐々に低下し、老廃物と電解質の排泄が障害されます。
リンは腎から排泄される電解質であるため、排泄が低下すると血中に蓄積して高リン血症となります。したがってこれが正答です。高リン血症になると、血中のカルシウムと結合してカルシウム濃度が下がり、さらに腎での活性型ビタミンDの産生が低下して腸管からのカルシウム吸収も減るため、低カルシウム血症となります。これに反応して副甲状腺ホルモンの分泌が高まり、二次性副甲状腺機能亢進症を生じて骨からカルシウムが動員され、腎性骨異栄養症をきたします。
低カリウム血症は誤りです。カリウムも腎から排泄されるため、慢性腎不全では高カリウム血症となります。高カリウム血症は、心室細動などの致死的不整脈を起こす危険があるため、カリウムを多く含む食品(生の果物、野菜)の制限が指導されます。
高ナトリウム血症も誤りです。慢性腎不全では、水とナトリウムがともに貯留するため、血中ナトリウム濃度そのものは正常か、水の貯留が上回れば低ナトリウム血症となります。高ナトリウム血症を特徴とするものではありません。体液の貯留により浮腫と高血圧、心不全をきたします。
高カルシウム血症も誤りです。上に述べたとおり、慢性腎不全では低カルシウム血症となります。
このほか、慢性腎不全では代謝性アシドーシス、エリスロポエチンの産生低下による腎性貧血、尿素窒素とクレアチニンの上昇がみられます。
選択肢の確認
1.低カリウム血症
誤り。高カリウム血症となり、致死的不整脈の危険があります。
2.高ナトリウム血症
誤り。水とナトリウムがともに貯留し、低下することもあります。
3.高リン血症
正しい。リンの排泄低下により蓄積します。
4.高カルシウム血症
誤り。低カルシウム血症となります。
覚えるポイント
- 慢性腎不全=高カリウム、高リン、低カルシウム、代謝性アシドーシス、腎性貧血。
- 高リン→低カルシウム→副甲状腺ホルモン上昇→腎性骨異栄養症。
- 高カリウム血症は致死的不整脈の危険。食事のカリウム制限が重要。
- 食事療法=蛋白質、塩分、カリウム、リンの制限と十分なエネルギー。