23PM116|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
募穴を用いて治療を行う際、最も適切なのはどれか。「43歳の女性。子育てと仕事の両立で倦怠感と下腿のだるさが常にある。顔色は黄色で艶がなく、下痢をしやすい。舌質は淡、脈は虚。」
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
脾気虚の病証を読み取り、対応する募穴を選ぶ問題です。
43歳女性、倦怠感と下腿のだるさ、顔色が黄色で艶がない、下痢しやすい、舌質は淡、脈は虚という所見を統合します。
解説
倦怠感と下腿(四肢)のだるさは、脾が四肢と肌肉を主ることから、脾の不足を示します。顔色が黄色であることは、五色の配当で黄が脾に対応することから、脾の失調を示す所見です。下痢しやすいことは脾の運化の失調を、舌質が淡く脈が虚であることは虚証であることを裏づけます。
以上をまとめると脾気虚と判断されます。
したがって、治療には脾の募穴を用います。脾の募穴は章門であり、これが正答です。章門は側腹部、第11肋骨端の下縁に取ります。足の厥陰肝経に属する経穴でありながら脾の募穴であるという点、そして八会穴の臓会でもあるという点が重要です。あわせて脾兪(背部兪穴)を用いれば兪募配穴となり、足三里、太白、三陰交、中脘なども併用されます。
期門は肝の募穴で、前胸部、第6肋間、前正中線の外方4寸にあります。肝経に属し、自経にある募穴の一つです。肝気鬱結や胸脇苦満に用います。
京門は腎の募穴で、側腹部、第12肋骨端の下縁にあります。足の少陽胆経に属します。章門(第11肋骨端)との高さの違いに注意します。
石門は三焦の募穴で、下腹部、臍中央の下方2寸、前正中線上にあります。任脈に属します。
選択肢の確認
1.期門
誤り。肝の募穴であり、第6肋間にあります。
2.章門
正しい。脾の募穴であり、第11肋骨端の下縁にあります。
3.京門
誤り。腎の募穴であり、第12肋骨端の下縁にあります。
4.石門
誤り。三焦の募穴であり、臍中央の下方2寸にあります。
覚えるポイント
- 章門=脾の募穴、臓会(八会穴)、肝経に属する。第11肋骨端の下縁。
- 京門=腎の募穴、胆経に属する。第12肋骨端の下縁。
- 五色=青(肝)、赤(心)、黄(脾)、白(肺)、黒(腎)。
- 脾気虚=倦怠感、四肢のだるさ、食欲不振、下痢、顔色が黄色く艶がない、淡白舌、虚(弱)脈。