23PM121|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「68歳の女性。主訴は左殿部の痛み。ローゼル・ネラトン線を指標とした検査で左側に異常を認めた。ニュートンテスト陰性。」
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
ローゼル・ネラトン線が何を評価する指標かを問う問題です。
解説
**ローゼル・ネラトン線(ネラトン線)**は、側臥位で股関節を軽く屈曲させた状態で、上前腸骨棘と坐骨結節を結んだ線です。正常では、大転子の頂点がこの線上に位置します。
大転子がこの線より上方に偏位していれば、大腿骨頭が上方へずれていることを示し、股関節の脱臼(先天性股関節脱臼、外傷性脱臼)、大腿骨頸部骨折、変形性股関節症による大腿骨頭の変形と上方移動などが疑われます。したがって、この検査で異常を認めた場合に考えられる病変部位は股関節であり、これが正答です。
ニュートンテストは、腹臥位で仙骨部を圧迫したり、両側の腸骨を押し開いたりして痛みが誘発されるかをみる検査で、仙腸関節の障害を評価します。この症例では陰性であるため、仙腸関節の障害は否定される方向に働きます。したがって選択肢3も除外されます。
恥骨結合の障害(恥骨結合炎、分娩後の離開)は、恥骨結合部の圧痛と、片脚立ちや歩行での痛みで評価されます。ローゼル・ネラトン線で評価するものではありません。
腰椎椎間関節の障害は、腰椎の伸展と回旋で痛みが増強し、ケンプテストで評価されます。こちらもローゼル・ネラトン線とは関係しません。
股関節の他の評価法としては、パトリックテスト(4の字に組んで押し下げる)、トーマステスト(屈曲拘縮)、トレンデレンブルグ徴候(中殿筋)、アリス徴候(先天性股関節脱臼)があります。
選択肢の確認
1.股関節
正しい。ローゼル・ネラトン線は大転子の位置から股関節の異常を評価します。
2.恥骨結合
誤り。恥骨結合部の圧痛などで評価します。
3.仙腸関節
誤り。ニュートンテストが陰性であり、否定される方向です。
4.腰椎椎間関節
誤り。ケンプテストなどで評価します。
覚えるポイント
- ローゼル・ネラトン線=上前腸骨棘と坐骨結節を結ぶ線。正常では大転子の頂点がこの線上。
- 上方への偏位=股関節脱臼、大腿骨頸部骨折、変形性股関節症。
- ニュートンテスト=仙腸関節。ケンプテスト=腰椎の椎間関節と神経根。
- 股関節の検査=パトリック、トーマス、トレンデレンブルグ、アリス。