23PM122|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
シェーグレン症候群のドライマウスに対する低周波鍼通電療法の刺鍼部位で最も適切なのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
唾液腺の位置と、対応する経穴を問う問題です。
解説
シェーグレン症候群の**ドライマウス(口腔乾燥)**は、唾液腺の障害によるものです。したがって、唾液腺の部位とその支配神経に働きかける経穴を選びます。
主な唾液腺は、耳下腺(耳の前下方から下顎枝の外側)、顎下腺(下顎角の内側)、舌下腺(口腔底)です。
翳風は手の少陽三焦経の経穴で、耳垂の後方、乳様突起下端の前方の陥凹部に取ります。この部位は耳下腺の後上部にあたり、また顔面神経が茎乳突孔から出る部位に近く、顎下腺と舌下腺の分泌を担う鼓索神経の起始部にも近い位置です。
下関は足の陽明胃経の経穴で、頬骨弓の下縁と下顎切痕の間の陥凹部に、口を閉じて取ります。この部位は耳下腺の前方部にあたり、また耳下腺の分泌を担う舌咽神経(耳神経節を経由)にも関わります。
したがって、翳風と下関の組合せは、いずれも唾液腺とその支配神経の近くにあり、局所への通電として最も適切です。これが正答です。
陽白と瞳子髎は、いずれも眼の周囲(前額部と外眼角)の経穴で、涙腺とドライアイに対応する部位です。唾液腺ではありません(なお、ドライアイに対しては攅竹、太陽、四白なども用いられます)。
頷厭と率谷は、いずれも側頭部の経穴で、側頭筋の部位にあたります。頭痛や顎関節の症状に用いられ、唾液腺の局所ではありません。
完骨と天柱は、後頭部から後頸部の経穴で、後頸部の筋に対応します。唾液腺の局所ではありません。
選択肢の確認
1.翳風と下関
正しい。いずれも耳下腺とその支配神経の近くにあります。
2.陽白と瞳子髎
誤り。眼の周囲にあり、涙腺とドライアイに対応します。
3.頷厭と率谷
誤り。側頭部にあり、側頭筋に対応します。
4.完骨と天柱
誤り。後頸部にあり、後頸部の筋に対応します。
覚えるポイント
- 唾液腺=耳下腺(舌咽神経、耳神経節)、顎下腺と舌下腺(顔面神経の鼓索神経、顎下神経節)。
- 翳風=耳垂の後方、顔面神経が出る茎乳突孔の近く。下関=頬骨弓の下縁、耳下腺の前方。
- 涙腺=顔面神経(大錐体神経、翼口蓋神経節)。局所穴は攅竹、陽白、四白。
- シェーグレン症候群=ドライアイとドライマウス、シルマー試験、抗SS-A抗体と抗SS-B抗体。