23PM124|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
絞扼性神経障害について罹患神経と筋の組合せで正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
絞扼性神経障害において、神経を圧迫する筋との対応を問う問題です。
解説
円回内筋は、上腕骨内側上顆と尺骨鉤状突起から起こる二頭をもつ筋で、正中神経がその二頭の間を通り抜けます。この部位で神経が絞扼されるものが円回内筋症候群です。前腕近位の痛みと、手掌を含むしびれが特徴で、手根管症候群と異なり手掌の知覚枝も障害される点が鑑別点になります。前腕の反復的な回内動作が誘因となります。したがってこの組合せが正しく、正答です。
腕神経叢を絞扼するのは、前斜角筋と中斜角筋(斜角筋隙)、鎖骨と第1肋骨(肋鎖間隙)、小胸筋(過外転)であり、胸郭出口症候群を生じます。肩甲挙筋は頸椎横突起から肩甲骨上角へ向かう筋で、肩こりの原因にはなりますが、腕神経叢を絞扼する筋としては挙げられません。
橈骨神経を絞扼するのは、回外筋です。橈骨神経の深枝が回外筋を貫く部位(フローセのアーケード)で圧迫されると、後骨間神経症候群を生じ、手指の伸展障害(下垂指)がみられます。長掌筋は前腕前面の浅層にある筋で、その腱は手根管の上を通りますが、橈骨神経を絞扼するものではありません。
尺骨神経を絞扼するのは、肘部管(尺側手根屈筋の二頭の間、オズボーン靱帯)とギヨン管(豆状骨と有鈎骨鈎の間)です。母指対立筋は母指球にある筋で、正中神経の支配を受けます。尺骨神経を絞扼する筋ではありません。
選択肢の確認
1.腕神経叢-肩甲挙筋
誤り。腕神経叢を絞扼するのは斜角筋や小胸筋です。
2.正中神経-円回内筋
正しい。正中神経が円回内筋の二頭の間を通り抜けます。
3.橈骨神経-長掌筋
誤り。橈骨神経の深枝を絞扼するのは回外筋です。
4.尺骨神経-母指対立筋
誤り。母指対立筋は正中神経支配で、尺骨神経を絞扼しません。
覚えるポイント
- 正中神経=円回内筋を貫く(円回内筋症候群、手掌のしびれを伴う)と手根管。
- 橈骨神経の深枝=回外筋を貫く(後骨間神経症候群、下垂指)。
- 尺骨神経=肘部管(尺側手根屈筋)とギヨン管。
- 腕神経叢=斜角筋隙、肋鎖間隙、小胸筋下(胸郭出口症候群)。