23PM130|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「51歳の女性。主訴は股関節の痛み。痛みのため台所の立ち仕事が長く続けられない。近医にて変形性股関節症と診断された。」この患者に勧める運動指導で最も適切なのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
変形性股関節症の運動指導を問う問題です。
関節への荷重をどう減らすかが要点です。
解説
変形性股関節症では、関節軟骨のすり減りが進むほど痛みが強まるため、股関節への荷重を減らしながら筋力と可動域を保つ運動が望まれます。
水中歩行は、水の浮力によって体重の負荷が大きく軽減されるため、股関節への荷重を抑えながら歩行運動ができます。加えて、水の抵抗によって適度な筋力トレーニングとなり、水温による温熱効果も得られます。したがって最も適切であり、これが正答です。水中でのウォーキングや水中運動は、変形性膝関節症や腰痛にも広く勧められます。
散歩は、健康維持には有用ですが、全体重が股関節にかかる運動です。痛みが強い時期や病期が進んだ症例では、かえって症状を悪化させることがあります。長距離や硬い路面での歩行は避け、杖の使用や距離の調整が必要です。
ラジオ体操は、全身の運動として有用ですが、跳躍動作が含まれており、股関節に衝撃と荷重がかかるため、この症例では第一に勧められるものではありません。
スクワットは、下肢の筋力強化には有効ですが、膝と股関節に大きな荷重と剪断力がかかるため、変形性股関節症では負担が大きくなります。
あわせて、体重の管理、杖の使用(患側と反対の手に持つ)、和式から洋式の生活への変更(深くしゃがむ動作を避ける)、重い物を持たない、といった生活指導も重要です。
選択肢の確認
1.散歩
誤り。全体重が股関節にかかるため、症状を悪化させることがあります。
2.水中歩行
正しい。浮力で荷重が減り、水の抵抗で筋力も保てます。
3.ラジオ体操
誤り。跳躍動作が含まれ、股関節に衝撃がかかります。
4.スクワット
誤り。膝と股関節に大きな荷重がかかります。
覚えるポイント
- 変形性股関節症の運動=水中歩行が最適。浮力で荷重を減らし、抵抗で筋力を保つ。
- 生活指導=体重の管理、杖の使用(健側の手に持つ)、深くしゃがむ動作を避ける。
- 中殿筋の筋力を保つことが、跛行(トレンデレンブルグ歩行)の予防につながる。
- 女性に多く、日本では先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全を背景とする二次性が多い。