23PM145|第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第23回午後(科目未分類)
鍼治療の絶対禁忌はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
鍼施術の禁忌を問う問題です。
出血にかかわる病態を考えます。
解説
血友病は、血液凝固因子(第VIII因子または第IX因子)が先天的に欠乏する疾患で、X連鎖劣性遺伝により男性に発症します。わずかな刺激でも出血が止まらず、関節内出血(関節症)や筋肉内出血、頭蓋内出血をきたします。
鍼の刺入は必ず微小な組織の損傷を伴うため、血友病の患者では止まらない出血や大きな血腫を生じる危険があります。したがって鍼治療の禁忌であり、これが正答です。同様に、出血傾向のある状態(血小板減少、抗凝固薬や抗血小板薬の服用、重度の肝硬変、白血病など)では、刺鍼にきわめて慎重な判断が必要となります。
そのほか、施術を避けるべき状況としては、急性の感染症で全身状態が不良な場合、悪性腫瘍の患部、化膿している部位、開放創、重篤な心疾患や呼吸不全の急性期、意識障害などがあります。
慢性閉塞性肺疾患は、鍼施術の禁忌ではありません。ただし、胸背部への深刺による気胸は肺の予備能が低下している患者で特に危険であるため、刺鍼部位と深さに細心の注意が必要です。
三叉神経痛は、鍼施術の適応となる疾患です。顔面の激しい発作性の痛みに対し、局所と遠隔の経穴を用いた施術が行われます。ただし、トリガーポイントへの刺激で発作が誘発されることがあるため配慮が必要です。
慢性胃炎も、鍼施術の適応となる病態です。中脘、足三里、脾兪、胃兪などが用いられます。
選択肢の確認
1.血友病
正しい。出血が止まりにくく、刺鍼による出血と血腫の危険があります。
2.慢性閉塞性肺疾患
誤り。禁忌ではありませんが、胸背部の深刺による気胸に注意します。
3.三叉神経痛
誤り。鍼施術の適応となる疾患です。
4.慢性胃炎
誤り。鍼施術の適応となる病態です。
覚えるポイント
- 出血傾向(血友病、血小板減少、抗凝固薬の服用、肝硬変)=刺鍼に慎重な判断を要する。
- 避けるべき状況=悪性腫瘍の患部、化膿部位、開放創、急性感染症、重篤な循環・呼吸不全。
- 血友病=X連鎖劣性遺伝、男性に発症、関節内出血。
- 気胸のリスクが高い部位への深刺は、呼吸機能の低下している患者で特に危険。