23PM157第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第23回午後(科目未分類)

施灸により局所の鎮痛に作用するのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

施灸による局所の鎮痛機序を問う問題です。

解説

施灸の温熱刺激により、皮膚の侵害受容線維(C線維)が興奮すると、軸索反射が起こり、神経終末からCGRPやサブスタンスPが放出されます。これらは強力な血管拡張作用をもち、局所の皮膚血流が増加します。

血流が増えることで、局所に蓄積していた発痛物質(ブラジキニンなど)や老廃物、乳酸が洗い流され、また酸素と栄養の供給が高まって組織の代謝が改善します。あわせて、筋の緊張がゆるむことで、緊張による血流の低下と痛みという悪循環が断たれます。これが局所の鎮痛につながる主要な機序です。したがって皮膚血流の増加が正答です。

交感神経活動の亢進は、血管を収縮させて血流を減らす方向に働きます。局所の鎮痛の機序としては逆の方向であり、むしろ交感神経の緊張がゆるむことが血流の改善につながります。

ストレス蛋白質(熱ショック蛋白質、HSP)の産生は、温熱刺激によって細胞が誘導する蛋白質で、細胞を保護し傷ついた蛋白質の修復を助ける働きをもちます。生体防御と組織の修復に関わる重要な反応ですが、局所の鎮痛を直接説明する第一の機序としては挙げられません。

筋収縮は、筋の緊張を高める方向であり、局所の血流をむしろ妨げます。鎮痛の機序ではありません。

なお、施灸による鎮痛には、局所の血流改善のほかに、ゲートコントロール(脊髄分節性の抑制)内因性オピオイドによる下行性抑制系の活性化広汎性侵害抑制調節も関与すると考えられています。

選択肢の確認

1.交感神経活動の亢進
誤り。血管を収縮させ、血流を減らす方向に働きます。

2.ストレス蛋白質の産生
誤り。細胞の保護と修復に関わりますが、局所鎮痛の第一の機序ではありません。

3.皮膚血流の増加
正しい。発痛物質の除去と代謝の改善により鎮痛につながります。

4.筋収縮
誤り。筋の緊張を高め、血流を妨げます。

覚えるポイント

  • 施灸の局所鎮痛=軸索反射によるCGRPの放出→血管拡張→血流増加→発痛物質の除去
  • 全身的な鎮痛機序=ゲートコントロール、下行性抑制系(内因性オピオイド)、広汎性侵害抑制調節
  • ストレス蛋白質(HSP)=温熱刺激で誘導され、細胞の保護と修復に関わる。
  • 筋緊張の緩和が、血流低下と痛みの悪循環を断つ。
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