23PM98第23回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第23回午後(科目未分類)

16歳の男子。試験前になると食欲不振、腹部膨満感が起こる。腹鳴や腹痛を伴う下痢を頻発する。患者の病証で適切なのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4

この問題のポイント

ストレスに関連した消化器症状の病証を判断する問題です。

16歳男子、試験前になると食欲不振と腹部膨満感、腹鳴と腹痛を伴う下痢という所見に注目します。

解説

決め手となるのは、精神的な緊張(試験前)によって症状が誘発されるという点と、腹痛を伴う下痢という点です。

肝は疏泄を主り、気の流れを伸びやかに保つ働きをもちます。精神的なストレスが続くとこの働きが損なわれ、肝気が鬱結します。滞った肝気は、相剋の関係にあるを横から犯し(肝気犯脾、肝脾不和)、脾の運化を妨げます。その結果、食欲不振、腹部膨満感、腹鳴、そして腹痛を伴う下痢が生じます。痛んだ後に下痢して痛みが軽くなるのが特徴です。

したがって**肝脾の不調(肝脾不和)**が正答です。治療では、疏肝理気と健脾を併せて図り、太衝、期門、陽陵泉、足三里、天枢、脾兪、肝兪などを用います。

脾胃の湿熱は、湿と熱が脾胃に停滞した状態で、腹部の痞えと膨満、口が粘る、口苦、臭いの強い下痢、黄膩苔と滑数脈がみられます。精神的な誘因との関連は中心ではありません。

肝腎の陰虚は、めまい、耳鳴り、腰膝のだるさ、五心煩熱、盗汗、舌紅少苔、脈細数がみられる病証です。消化器症状が中心ではありません。

脾腎の陽虚は、冷え、腰膝の冷えとだるさ、明け方の下痢(五更泄瀉)、浮腫、舌淡胖、脈沈遅がみられる病証です。慢性の経過をとり、精神的な誘因で変動する性質は中心ではありません。

選択肢の確認

1.脾胃の湿熱
誤り。口が粘る、黄膩苔と滑数脈が特徴です。

2.肝腎の陰虚
誤り。めまい、耳鳴り、腰膝のだるさが中心です。

3.脾腎の陽虚
誤り。冷えと五更泄瀉が特徴です。

4.肝脾の不調
正しい。精神的緊張で誘発される腹痛を伴う下痢に合致します。

覚えるポイント

  • 肝脾不和(肝気犯脾)=ストレスで誘発、腹痛を伴う下痢(痛んだ後に下痢して楽になる)、腹満、食欲不振、弦脈。
  • 肝は疏泄を主る。滞ると相剋関係にある脾を犯す。
  • 治療=疏肝理気+健脾。太衝、期門、陽陵泉、足三里、天枢、脾兪。
  • 五更泄瀉(明け方の下痢)=腎陽虚臭いの強い下痢=湿熱
23PM9723PM99
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)