24AM30|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
外気温が上昇すると起こるのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
外気温の上昇に対する生体の反応を問う問題です。
解説
外気温が上昇すると、体温を一定に保つために熱の放散を増やし、産熱を減らす方向の反応が起こります。
そのうちの一つが発汗です。汗の蒸発により気化熱が奪われ、体温が下がります。しかし発汗によって体内の水分が失われるため、循環血液量が減少し、血漿浸透圧が上昇します。これを感知して、視床下部の浸透圧受容器と心肺部圧受容器を介し、下垂体後葉からのバソプレシン(抗利尿ホルモン)の分泌が増加します。その結果、腎の集合管での水の再吸収が高まり、尿量が減って体液が保たれます。したがってこの記述が正しく、正答です。
皮膚血流量が減少するという記述は誤りです。外気温が上昇すると、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表からの熱の放散が促されます。逆に寒冷時には皮膚血管が収縮して熱の放散を抑えます。
汗腺支配の交感神経活動が低下するという記述も誤りです。汗腺(エクリン汗腺)は交感神経に支配されており、外気温が上昇するとこの神経の活動が亢進して発汗が増えます。なお、汗腺を支配する交感神経の節後線維は、例外的にアセチルコリンを伝達物質とする点も押さえておきます。
甲状腺ホルモンの分泌量が増加するという記述も誤りです。甲状腺ホルモンは全身の代謝を高めて産熱を増やすホルモンです。暑い環境では産熱を減らす必要があるため、分泌はむしろ減少する方向に働きます。分泌が増えるのは寒冷環境です。
選択肢の確認
1.皮膚血流量が減少する。
誤り。皮膚血管が拡張して血流量は増加します。
2.汗腺支配の交感神経活動が低下する。
誤り。交感神経の活動が亢進して発汗が増えます。
3.抗利尿ホルモンの分泌量が増加する。
正しい。発汗による体液の減少を補うため分泌が増えます。
4.甲状腺ホルモンの分泌量が増加する。
誤り。産熱を減らす方向に働くため、分泌は減少します。
覚えるポイント
- 暑熱時=皮膚血管の拡張、発汗の増加、産熱の抑制。バソプレシンの分泌増加で体液を保つ。
- 寒冷時=皮膚血管の収縮、ふるえ(シバリング)、立毛、甲状腺ホルモンとカテコールアミンの増加。
- 汗腺は交感神経支配だが、伝達物質はアセチルコリン(例外)。
- 体温調節中枢=視床下部。熱放散=放射、伝導、対流、蒸発。