24AM37|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
臓器移植の拒絶反応で、移植された臓器を直接攻撃するのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
移植拒絶反応の主役となる細胞を問う問題です。
解説
移植された臓器が拒絶されるのは、主要組織適合抗原(HLA)の違いを免疫系が異物として認識するためです。この反応の中心を担うのがT細胞であり、特にキラーT細胞(細胞傷害性T細胞)が、移植された臓器の細胞を直接攻撃して破壊します。したがってこれが正答です。
機序は次のとおりです。移植片の細胞表面にある異なるHLAを、レシピエントのヘルパーT細胞が認識して活性化し、サイトカインを放出してキラーT細胞を増殖・活性化させます。活性化したキラーT細胞は、標的細胞に接触してパーフォリンやグランザイムを放出し、細胞をアポトーシスに導きます。このように**細胞性免疫(IV型アレルギー)**が主体であるため、免疫抑制薬(カルシニューリン阻害薬など)はT細胞の働きを抑えることで拒絶を防ぎます。
好中球は、急性の細菌感染で真っ先に感染部位へ集まり、細菌を貪食する細胞です。膿の主成分となりますが、移植片を直接攻撃する主役ではありません。
形質細胞は、B細胞が分化したもので、抗体を産生します。抗体が関与する拒絶反応(超急性拒絶や抗体関連型拒絶)もありますが、移植片の細胞を直接攻撃するのは抗体ではなく、細胞傷害性の細胞です。
マクロファージは、貪食と抗原提示を担う細胞で、拒絶反応の場にも集まって組織の傷害に関与しますが、標的細胞を特異的に認識して直接攻撃する主役はキラーT細胞です。
なお、拒絶反応は時期によって、超急性(数分から数時間、既存の抗体による)、急性(数日から数か月、細胞性免疫が主体)、**慢性(数か月から数年)**に分けられます。
選択肢の確認
1.好中球
誤り。急性の細菌感染で細菌を貪食する細胞です。
2.形質細胞
誤り。抗体を産生する細胞です。
3.キラーT細胞
正しい。移植片の細胞を直接認識して破壊します。
4.マクロファージ
誤り。貪食と抗原提示を担います。
覚えるポイント
- 移植拒絶=**主要組織適合抗原(HLA)**の違いによる。キラーT細胞が主役。細胞性免疫(IV型)。
- 拒絶の時期=超急性(既存抗体)、急性(細胞性免疫)、慢性。
- 免疫抑制薬はT細胞の働きを抑えて拒絶を防ぐ。感染と悪性腫瘍の危険が高まる。
- 移植の分類=自家、同系(一卵性双生児)、異系(同種異系、拒絶あり)、異種。