24AM42|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
胎盤を通過する免疫グロブリンはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
免疫グロブリンの種類と性質を問う問題です。
解説
IgGは、血中の免疫グロブリンのうち**最も多く(およそ8割)**を占め、唯一胎盤を通過できる免疫グロブリンです。したがってこれが正答です。
母体のIgGが胎盤を通って胎児へ移行することで、生まれた直後の乳児は母体がもっていた免疫を受け継ぎます(受動免疫)。この移行抗体は生後数か月かけて次第に減少し、生後6か月ごろに最も少なくなるため、この時期から乳児は感染症にかかりやすくなります。予防接種のスケジュールがこの時期に組まれているのは、こうした理由によります。IgGはまた、二次応答で速やかに大量に産生され、補体を活性化し、細菌や毒素を中和します。
IgAは、分泌型として唾液、涙、鼻汁、腸液、そして初乳に多く含まれ、粘膜での感染防御を担います。胎盤は通過しませんが、初乳を通じて乳児の腸管を守ります。
IgEは、肥満細胞と好塩基球の表面に結合し、抗原と反応すると脱顆粒を起こして**I型アレルギー(即時型)**を引き起こします。気管支喘息、アレルギー性鼻炎(花粉症)、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、アナフィラキシーに関与します。血中の量は最も少なくなります。
IgMは、5つの単量体が集まった五量体で、免疫グロブリンの中で最も分子量が大きく、そのため胎盤を通過できません。一次応答で最初に増加する抗体であり、凝集能と補体活性化能に優れます。臍帯血や新生児の血中にIgMが高値であれば、胎児自身がつくったものであることから子宮内感染が疑われます。
選択肢の確認
1.IGA
誤り。分泌型として粘膜と初乳に多く含まれます。
2.IGE
誤り。I型アレルギーに関与します。
3.IGG
正しい。最も多く、唯一胎盤を通過します。
4.IGM
誤り。五量体で分子量が大きく、胎盤を通過できません。
覚えるポイント
- IgG=最多(約8割)、唯一胎盤を通過、二次応答の主役。
- IgA=分泌型、粘膜と初乳。IgM=五量体、最大、一次応答で最初。
- IgE=I型アレルギー(喘息、花粉症、蕁麻疹、アナフィラキシー)。血中の量は最少。
- 母体由来のIgGは生後6か月ごろに最も少なくなる。この時期から感染しやすい。