24AM80第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第24回午前(科目未分類)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。「50歳の男性。大酒家である。軽度の意識障害で受診した。眼球の黄染、胸部のクモ状血管拡張と著明な腹水がみられた。また、上肢の不規則な運動が認められた。」本疾患でよくみられる合併症はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

肝硬変の合併症を問う問題です。

解説

肝硬変では、肝内の血流が線維化によって妨げられ、門脈圧が亢進します。行き場を失った門脈血は、門脈系と大循環系をつなぐ側副血行路へ流れ込み、そこの血管が拡張します。

最も重要な側副血行路が食道下部の静脈叢であり、ここが拡張したものが食道静脈瘤です。したがってこれが正答です。静脈瘤が破裂すると大量の吐血をきたし、生命に関わります。肝硬変では凝固因子の産生が低下し、脾腫による血小板減少も加わって止血が困難となるため、さらに危険が高まります。内視鏡による静脈瘤の評価と、必要に応じた予防的な治療(結紮術、硬化療法)が行われます。

門脈圧亢進による他の側副血行路として、臍周囲の静脈が拡張するメドゥーサの頭、直腸下部の静脈叢が拡張する痔核があります。あわせて脾腫と、それに伴う汎血球減少(特に血小板減少)腹水もみられます。

大動脈瘤は、動脈硬化を背景に大動脈の壁が拡張する疾患です。肝硬変の合併症ではありません。

マロリー・ワイス症候群は、激しい嘔吐を繰り返すことで食道胃接合部の粘膜が裂けて出血する病態です。飲酒後の嘔吐で生じることが多く、大酒家では起こりうるものですが、肝硬変そのものの合併症として第一に挙げられるのは食道静脈瘤です。

大腸憩室炎は、大腸の壁の一部が袋状に突出した憩室に炎症が起こる疾患で、腹痛と発熱をきたします。肝硬変の合併症ではありません。

なお、肝硬変の重大な合併症としては、食道静脈瘤の破裂、肝性脳症、腹水と特発性細菌性腹膜炎、そして肝細胞癌があります。

選択肢の確認

1.大動脈瘤
誤り。動脈硬化を背景とする疾患で、肝硬変の合併症ではありません。

2.食道静脈瘤
正しい。門脈圧亢進による側副血行路の拡張です。

3.マロリー・ワイス症候群
誤り。嘔吐による食道胃接合部の粘膜裂傷です。

4.大腸憩室炎
誤り。大腸の憩室に炎症が起こる疾患です。

覚えるポイント

  • 門脈圧亢進の側副血行路=食道静脈瘤、メドゥーサの頭(臍周囲)、痔核。
  • 食道静脈瘤の破裂=大量の吐血。凝固因子低下と血小板減少で止血困難。
  • 肝硬変の合併症=食道静脈瘤、肝性脳症、腹水、肝細胞癌、脾腫と汎血球減少。
  • 肝硬変の原因=C型肝炎、B型肝炎、アルコール、非アルコール性脂肪肝炎。
24AM7924PM81
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