24PM119|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
異常歩行とその原因となる筋に対する局所治療穴との組合せで正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
異常歩行の原因筋と、その筋への局所治療穴を対応させる問題です。
解説
トレンデレンブルグ歩行は、片脚立ちのときに支えている側の中殿筋が働かず、遊脚側の骨盤が下がってしまう歩行です。中殿筋の筋力低下、上殿神経麻痺、変形性股関節症、先天性股関節脱臼が原因となります。
居髎は足の少陽胆経の経穴で、殿部、上前腸骨棘と大転子頂点の中点に取ります。まさに中殿筋の上にあたるため、局所治療穴として適切です。したがってこの組合せが正しく、正答です。あわせて環跳、秩辺なども用いられます。
鶏歩-三陰交の組合せは誤りです。鶏歩は、下垂足のためにつま先が垂れ、それを引きずらないよう膝を高く上げて歩く歩行で、総腓骨神経麻痺による前脛骨筋などの麻痺が原因です。前脛骨筋に対応する経穴は足三里、上巨虚、条口、豊隆、解渓です。三陰交は下腿の内側にあり、後脛骨筋などに対応するため部位が合いません。
はさみ脚歩行-陽陵泉の組合せも誤りです。はさみ脚歩行は、両下肢の内転筋群の緊張が高まり、膝がこすれ合うように歩く歩行で、痙性対麻痺(脳性麻痺の痙直型、脊髄の障害)でみられます。内転筋群に対応する経穴は血海、箕門、陰包、足五里、陰廉です。陽陵泉は下腿の外側(腓骨頭前下方)にあり、腓骨筋群に対応するため合いません。
分回し歩行-足三里の組合せも誤りです。分回し歩行は、脳卒中片麻痺で下肢の痙性により膝が曲がりにくく、下肢を外側に振り回すようにして前へ運ぶ歩行です。原因は錐体路障害による痙性であり、単一の筋の問題ではありません。対応としては短下肢装具と痙縮の管理が中心となります。
選択肢の確認
1.鶏歩-三陰交
誤り。前脛骨筋の麻痺であり、足三里や豊隆が対応します。
2.はさみ脚歩行-陽陵泉
誤り。内転筋群の緊張であり、血海や箕門が対応します。
3.分回し歩行-足三里
誤り。錐体路障害による痙性であり、単一の筋の問題ではありません。
4.トレンデレンブルグ歩行-居髎
正しい。中殿筋の筋力低下であり、居髎が対応します。
覚えるポイント
- トレンデレンブルグ歩行=中殿筋の筋力低下。局所穴は居髎、環跳。
- 鶏歩=下垂足(総腓骨神経麻痺)、前脛骨筋。局所穴は足三里、豊隆、解渓。
- はさみ脚歩行=内転筋群の緊張(痙性対麻痺)。局所穴は血海、箕門。
- 分回し歩行=脳卒中片麻痺。短下肢装具と痙縮の管理。