24PM125|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
肩関節周囲炎の内旋制限に対し、拘縮している筋への施術で適切な経穴はどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
肩関節の内旋制限から、拘縮している筋を判断する問題です。
解説
ある方向の運動が制限されている場合、その運動を妨げている(伸ばされる側の)筋が拘縮していると考えます。
内旋の運動を妨げるのは、反対の働きをもつ外旋筋です。肩関節の外旋を担う筋は、棘下筋と小円筋(いずれも回旋筋腱板の一部)です。したがって内旋制限がある場合、これらの外旋筋が拘縮していると判断し、その部位に施術します。
天宗は手の太陽小腸経の経穴で、肩甲部、棘下窩の中央に取ります。まさに棘下筋の上にあたるため、外旋筋の拘縮に対する治療穴として適切であり、これが正答です。あわせて臑兪(小円筋の付近)、肩貞なども用いられます。なお、この部位は直下に肩甲骨があるため、気胸のリスクは低い部位です。
肩井は足の少陽胆経の経穴で、第7頸椎棘突起と肩峰外縁を結ぶ線の中点に取ります。僧帽筋上部線維の上にあり、肩こりの治療穴としては重要ですが、肩関節の回旋を担う筋ではありません。またこの部は深部に肺尖があるため深刺は禁忌です。
曲垣は小腸経の経穴で、肩甲部、棘上窩の内側端に取ります。棘上筋に対応する部位です。棘上筋は肩関節の外転(特に運動の初期)を担う筋であり、内旋制限の主たる原因筋ではありません。
中府は手の太陰肺経の経穴で、前胸部、第1肋間、鎖骨下窩の外方、前正中線の外方6寸に取ります。大胸筋と小胸筋の部位にあたります。大胸筋は肩関節の内旋に働く筋であり、内旋を妨げる筋ではありません(なお、この部は深部に肺があるため深刺は避けます)。
選択肢の確認
1.肩井
誤り。僧帽筋上部線維にあたり、回旋を担う筋ではありません。
2.曲垣
誤り。棘上窩にあり、外転を担う棘上筋に対応します。
3.天宗
正しい。棘下窩にあり、外旋筋である棘下筋に対応します。
4.中府
誤り。大胸筋と小胸筋の部位で、大胸筋は内旋に働きます。
覚えるポイント
- 内旋制限→外旋筋(棘下筋、小円筋)の拘縮。局所穴は天宗、臑兪。
- 外旋制限→内旋筋(肩甲下筋、大胸筋、広背筋、大円筋)の拘縮。
- 回旋筋腱板=棘上筋(外転)、棘下筋と小円筋(外旋)、肩甲下筋(内旋)。
- 天宗=棘下窩の中央。直下は肩甲骨で、気胸のリスクは低い。