24PM126|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
「38歳の女性。1か月前から家事動作で右手首の橈側が痛むようになり、近医にてドケルバン病と診断された。湿布を続けたが徐々に痛みが増強したため来院。」病態を確認する目的で行うアイヒホッフテストの方法で正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
アイヒホッフテストの具体的な操作を問う問題です。
解説
**ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)**は、手関節の橈側にある第1区画で、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が腱鞘に締めつけられて炎症を起こす疾患です。母指の使いすぎ(家事、育児での抱きかかえ、スマートフォンの操作)や、妊娠・産後、更年期の女性に多くみられます。
アイヒホッフテストは、**母指を中に入れて握りこぶしをつくらせ、その状態で手関節を尺屈(小指側へ曲げる)**させる検査です。この操作により、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が強く引き伸ばされ、橈骨茎状突起部に痛みが誘発されれば陽性となります。したがってこれが正答です。
母指を握りこむのは腱を最大限に引き伸ばすためであり、尺屈するのは腱鞘を通る腱をさらに滑走させて摩擦を起こすためです。橈屈では腱が緩んでしまうため、痛みは誘発されません。
なお、患者自身が母指を握って尺屈する形式をフィンケルスタインテストと呼び、検者が母指を引っ張って尺屈させる形式と区別されることもありますが、いずれも同じ原理でドケルバン病を評価するものです。
治療としては、まず安静(母指と手関節の使用を控える、装具による固定)、消炎鎮痛薬の外用と内服が基本となり、鍼灸では罹患腱とその筋腹に対応する陽渓、偏歴、列欠、手三里などを用います。改善しない場合はステロイドの局所注射や手術が検討されます。
選択肢の確認
1.母指を中に入れて握った手の尺屈を指示する。
正しい。腱を最大限に伸張させ、橈骨茎状突起部の痛みをみます。
2.母指を外にして握った手の尺屈を指示する。
誤り。母指を握りこまないと腱が十分に伸張されません。
3.母指を中に入れて握った手の橈屈を指示する。
誤り。橈屈では腱が緩み、痛みが誘発されません。
4.母指を外にして握った手の橈屈を指示する。
誤り。伸張の条件を満たしません。
覚えるポイント
- ドケルバン病=手関節橈側の第1区画、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の狭窄性腱鞘炎。
- アイヒホッフテスト(フィンケルスタインテスト)=母指を握りこんで尺屈、橈骨茎状突起部の痛み。
- 好発=母指の使いすぎ、妊娠と産後、更年期の女性。
- 治療=安静と固定、外用薬、局所穴(陽渓、偏歴、列欠、手三里)。