24PM133|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
素問、霊枢、難経の「治未病」に関して誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
**治未病(未病を治す)**の概念について、誤った記述を選ぶ問題です。
解説
治未病は、東洋医学の基本的な考え方の一つで、次の三つの意味を含みます。
第一に、**病気になる前に予防する(未病先防)**こと。養生によって正気を養い、外邪を避けることで発病を防ぎます。
第二に、**病の兆候を早期に発見して早期に治療する(早期治療)**こと。すでに軽い変調が現れている段階で対処し、本格的な発病を防ぎます。
第三に、**すでに病んでいる臓から、次に伝わる臓をあらかじめ治める(既病防変)**ことです。素問と難経では、「肝の病を見れば、肝が脾に伝わることを知って、まず脾を実せしめよ」と説かれます。すなわち、一つの臓が病んだときこそ、五行の相剋関係に基づいて次に侵される臓をあらかじめ守ることが治未病の実践にあたります。
したがって「1つの臓を病めば治未病の概念からはずれる」という記述は誤りであり、これが正答です。むしろ一つの臓が病んだ状態こそ、伝変を防ぐという意味での治未病が求められる場面です。
病気になる前に予防するという記述は正しい内容です。未病先防にあたります。
病の兆候を早期に発見して早期に治療するという記述も正しい内容です。早期治療にあたります。
治療すべきタイミングが重要であるという記述も正しい内容です。病がどの段階にあるかを見極め、適切な時期に適切な手を打つことが重視されます。
なお、この考え方は現代医学の**一次予防(発病の予防)と二次予防(早期発見・早期治療)**とも重なる部分があり、鍼灸が予防と健康の維持に果たす役割の根拠ともなっています。
選択肢の確認
1.病気になる前に予防する。
正しい記述です。未病先防にあたります。
2.病の兆候を早期に発見して早期に治療する。
正しい記述です。早期治療にあたります。
3.治療すべきタイミングが重要である。
正しい記述です。病の段階を見極めることが重視されます。
4.1つの臓を病めば治未病の概念からはずれる。
誤った記述であり、これが正答です。伝変を防ぐことも治未病に含まれます。
覚えるポイント
- 治未病=未病先防(発病の予防)、早期治療、既病防変(伝変の予防)。
- 「肝の病を見れば、まず脾を実せしめよ」=五行の相剋に基づく伝変の予防。
- 現代医学の一次予防と二次予防と重なる考え方。
- 養生=正気を養い(食事、睡眠、運動、情志の調節)、外邪を避ける。