24PM143|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
WHOの「鍼の基礎教育と安全性に関するガイドライン(1999年)」において、鍼通電療法を行ってはならないのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
鍼通電療法の禁忌を問う問題です。
解説
**ペースメーカー(心臓植込み型電気デバイス)**を使用している人には、鍼通電療法を行ってはならないとされています。したがってこれが正答です。
理由は、鍼通電によって生じる電流と電磁的な影響が、ペースメーカーの誤作動を引き起こす危険があるためです。ペースメーカーは心筋の電気信号を感知して作動しているため、外部からの電気刺激をその信号と誤認して、必要なペーシングを止めてしまったり、不適切に作動したりする可能性があります。これは生命に直結する事態です。植込み型除細動器(ICD)についても同様の注意が必要です。
したがって、施術前の問診ではペースメーカーの有無を必ず確認することが不可欠です。なお、通常の刺鍼(通電を伴わないもの)については、部位と方法に配慮したうえで行われることがありますが、通電は避けます。
インプラント(歯科用のものを含む金属の植込み)は、それ自体が鍼通電の絶対的な禁忌とはされていません。ただし、金属の周囲では電流が集中する可能性があるため、その部位を挟む通電は避けるという配慮が必要です。
人工関節も、鍼通電の絶対的な禁忌ではありません。ただし、人工関節の周囲は感染に極めて弱いため、その部位への刺鍼は避けるという別の観点からの注意が求められます。
ステント(血管や胆管に留置する筒状の器具)も、鍼通電の絶対的な禁忌とはされていません。
このほか鍼通電で配慮すべき点として、心臓を挟む通電を避けること、頭部と頸部での高い強度の通電を避けること、妊婦の腹部と腰仙部への通電を避けること、知覚障害のある部位では強度の判断が難しいことが挙げられます。
選択肢の確認
1.ペースメーカーを使用している者
正しい。誤作動の危険があり、鍼通電療法を行ってはなりません。
2.インプラントを使用している者
誤り。絶対的な禁忌ではありませんが、挟む通電は避けます。
3.人工関節を使用している者
誤り。感染への配慮は必要ですが、通電の絶対的禁忌ではありません。
4.ステントを使用している者
誤り。絶対的な禁忌とはされていません。
覚えるポイント
- ペースメーカーと植込み型除細動器=鍼通電の禁忌。誤作動の危険。問診で必ず確認する。
- 通電の配慮=心臓を挟まない、頭頸部での高強度を避ける、妊婦の腹部と腰仙部を避ける。
- 人工関節の周囲は感染に弱く、その部位への刺鍼を避ける。
- 知覚障害のある部位では刺激量の判断が難しく、慎重に行う。