24PM145|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
B型肝炎患者の肩こりに対する鍼施術で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
血液を介する感染症の患者に対する施術上の対応を問う問題です。
解説
B型肝炎ウイルスは、血液と体液を介して感染し、感染力が非常に強いウイルスです。したがって、刺入した鍼はウイルスが付着したものとして扱い、他の廃棄物と区別して感染性廃棄物として専用の容器(耐貫通性のあるもの)に廃棄します。これが正答です。
ただし実際には、B型肝炎の患者に限らず、すべての患者の血液と体液を感染源とみなすという標準予防策の考え方に立つことが基本です。すなわち、単回使用鍼の使用、確実な手指衛生、使用済み鍼の適切な廃棄は、感染の有無にかかわらず常に守るべき手順です。
施術者はワクチン接種が法的に義務づけられているという記述は誤りです。B型肝炎ワクチンの接種は、医療従事者に対して強く推奨されており、自らを守るうえで極めて有用ですが、はり師・きゅう師に対して法律で義務づけられているわけではありません。
抜鍼後、出血していなければ素手で後揉法を行ってもよいという記述も誤りです。出血が見えなくても、微量の血液や体液が付着している可能性があります。標準予防策の原則に従い、手袋を着用して行うのが適切です。
鍼刺し事故の場合はすぐに酒精綿で圧迫するという記述も誤りです。針刺し事故が起きた場合は、まず流水と石鹸で十分に洗い流すことが第一です。傷口を絞り出すように圧迫して血液を押し出しながら洗浄します。その後、速やかに責任者へ報告し、医療機関を受診して、B型肝炎であれば抗HBsヒト免疫グロブリンとワクチンの投与を検討します。酒精綿で圧迫するだけでは不十分です。
選択肢の確認
1.施術者はワクチン接種が法的に義務づけられている。
誤り。強く推奨されますが、法的な義務ではありません。
2.刺入した鍼はウイルス付着物として扱う。
正しい。感染性廃棄物として専用容器で処理します。
3.抜鍼後、出血していなければ素手で後揉法を行ってもよい。
誤り。標準予防策に従い手袋を着用します。
4.鍼刺し事故の場合はすぐに酒精綿で圧迫する。
誤り。まず流水と石鹸で十分に洗い流します。
覚えるポイント
- 標準予防策=すべての血液と体液を感染源とみなす。患者を選ばず常に適用する。
- 使用済み鍼=感染性廃棄物として耐貫通性の専用容器へ。
- 針刺し事故=流水と石鹸で洗浄→報告→医療機関を受診→必要に応じて予防措置。
- B型肝炎ワクチンは医療従事者に強く推奨される(法的義務ではない)。