24PM153|第24回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
通常用いる透熱灸で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
透熱灸の実際を問う問題です。
解説
透熱灸では、艾炷を皮膚上で最後まで燃やしきるため、燃焼温度が低く穏やかな熱感となる**精製度の高い艾(良質艾)**を用います。したがってこの記述が正しく、正答です。良質艾は毛茸が主体で軽く柔らかいため、小さな艾炷をひねりやすいという点でも透熱灸に適します。
大豆大の艾炷を用いるという記述は誤りです。透熱灸で通常用いるのは、米粒大または半米粒大の小さな艾炷です。さらに細くひねったものが糸状灸です。大豆大の大きな艾炷を用いるのは知熱灸であり、この場合は熱さを感じた時点で火を消します。
施灸でできた痂皮は取り除くという記述も誤りです。痂皮(かさぶた)は、細菌の侵入を防ぐ自然のバリアとして働いています。これを取り除くと感染の危険が高まるため、掻破してはいけません。同様に、水疱も破らずに保護します。
艾炷底面の燃焼最高温度は約150度であるという記述も誤りです。艾炷の底面(皮膚に接する部分)の温度は、良質艾ではおよそ60度前後とされます。艾炷の上部では200度を超えることもありますが、皮膚に接する底面はこれよりはるかに低く、そのために小さな熱傷にとどめることができます。150度という数値は当てはまりません。
施灸の際は、施術部位を施灸の前後に消毒し、同一点に施灸して損傷を限局し、艾炷は小さく軟らかくひねることで、化膿の危険を減らします。
選択肢の確認
1.大豆大の艾炷を用いる。
誤り。米粒大または半米粒大を用います。大豆大は知熱灸です。
2.施灸でできた痂皮は取り除く。
誤り。痂皮は自然のバリアであり、取り除きません。
3.精製度の高い艾を用いる。
正しい。良質艾は燃焼温度が低く、小さくひねりやすい性質をもちます。
4.艾炷底面の燃焼最高温度は約150℃である。
誤り。底面の温度はおよそ60度前後とされます。
覚えるポイント
- 透熱灸=米粒大または半米粒大の艾炷を燃やしきる。良質艾を用いる。有痕灸。
- 艾炷底面の温度=およそ60度前後。上部はより高温になる。
- 痂皮と水疱は破らない。施灸前後の消毒、同一点への施灸で化膿を防ぐ。
- 知熱灸=大きな艾炷を用い、熱さを感じた時点で消火する無痕灸。