25AM26|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
頸部の神経とその支配の組合せで正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
頸部の神経とその支配領域を問う問題です。
解説
大耳介神経は、頸神経叢(C2からC3)の皮枝で、胸鎖乳突筋の後縁の中点付近(神経点)から現れ、上行して耳介と、その周囲の皮膚、耳下腺の上を覆う皮膚の知覚を担います。したがってこの組合せが正しく、正答です。この部位の帯状疱疹や外傷では、大耳介神経の領域に一致した痛みが生じます。局所治療穴としては翳風などが対応します。
横隔神経-前斜角筋の組合せは誤りです。横隔神経は、頸神経叢(C3からC5、主にC4)から起こり、前斜角筋の前面を下行して胸腔へ入り、横隔膜を支配します。前斜角筋の「前を通る」のであって、これを「支配する」わけではありません。前斜角筋を支配するのは、頸神経の前枝から直接出る筋枝です。
頸神経ワナ-顎二腹筋の組合せも誤りです。頸神経ワナ(ansa cervicalis)は、頸神経叢の筋枝がループ状になったもので、舌骨下筋群(胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋)を支配します。顎二腹筋は、前腹が三叉神経(下顎神経)、後腹が顔面神経に支配され、発生の由来が異なるという特徴的な筋です。
鎖骨上神経-筋三角の皮膚の組合せも誤りです。鎖骨上神経は頸神経叢の皮枝で、鎖骨の上下から肩、上胸部にかけての皮膚の知覚を担います。筋三角(前頸部で正中線、肩甲舌骨筋上腹、胸鎖乳突筋前縁に囲まれる領域)の皮膚を担うのは、**頸横神経(頸皮神経)**です。
頸神経叢の皮枝は、小後頭神経、大耳介神経、頸横神経、鎖骨上神経の四つで、いずれも胸鎖乳突筋後縁の中点付近から現れます。
選択肢の確認
1.横隔神経-前斜角筋
誤り。横隔神経は前斜角筋の前を通り、横隔膜を支配します。
2.頸神経ワナ-顎二腹筋
誤り。頸神経ワナは舌骨下筋群を支配します。
3.鎖骨上神経-筋三角の皮膚
誤り。筋三角の皮膚は頸横神経が担います。
4.大耳介神経-耳下腺上の皮膚
正しい。耳介とその周囲、耳下腺上の皮膚の知覚を担います。
覚えるポイント
- 頸神経叢の皮枝=小後頭神経、大耳介神経、頸横神経、鎖骨上神経。
- 大耳介神経=耳介と耳下腺上の皮膚。局所穴は翳風。
- 横隔神経(C3からC5)=前斜角筋の前を通り横隔膜を支配。「C3、4、5が横隔膜を生かす」。
- 頸神経ワナ=舌骨下筋群。顎二腹筋=前腹は三叉神経、後腹は顔面神経。