25AM32|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
コルチゾールの働きでないのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
**コルチゾール(糖質コルチコイド)**の作用について、当てはまらないものを選ぶ問題です。
解説
コルチゾールは、副腎皮質の束状帯から分泌されるステロイドホルモンで、下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によって分泌が調節されます。分泌には日内変動があり、早朝に最も高く、夜間に低くなります。
その作用は次のとおりです。血糖値を高める(糖新生の促進、末梢でのグルコース利用の抑制)、蛋白質の異化を促す、脂肪の分解と再分布、抗炎症作用と免疫の抑制、抗ストレス作用、胃酸分泌の促進、そしてナトリウムと水の保持(弱いミネラルコルチコイド作用)です。
したがって、免疫機能を高めるという記述は誤りであり、これが正答です。コルチゾールは免疫を抑制する方向に働き、リンパ球を減少させ、炎症性のサイトカインの産生を抑えます。この作用を利用したものが、副腎皮質ステロイド薬による抗炎症療法と免疫抑制療法です。一方で、長期に使用すると易感染性、糖尿病、骨粗鬆症、消化性潰瘍、満月様顔貌といった副作用が生じます。
抗ストレス作用をもつという記述は正しい内容です。ストレス時にはACTHを介してコルチゾールの分泌が増え、エネルギーを動員して生体を適応させます。セリエのストレス学説における視床下部-下垂体-副腎皮質系の中心を担うホルモンです。
胃酸の分泌を促すという記述も正しい内容です。この作用のため、ステロイド薬の使用では消化性潰瘍の危険が高まり、胃粘膜保護薬が併用されることがあります。
血糖値を高めるという記述も正しい内容です。糖新生を促進するため、ステロイド薬の使用ではステロイド糖尿病が問題となります。
選択肢の確認
1.抗ストレス作用をもつ。
正しい記述です。ストレス時に分泌が増えて生体を適応させます。
2.免疫機能を高める。
誤った記述であり、これが正答です。免疫を抑制します。
3.胃酸の分泌を促す。
正しい記述です。消化性潰瘍の危険が高まります。
4.血糖値を高める。
正しい記述です。糖新生を促進します。
覚えるポイント
- コルチゾール=副腎皮質の束状帯、ACTHが調節、早朝に高い日内変動。
- 作用=血糖上昇、蛋白質の異化、抗炎症と免疫抑制、抗ストレス、胃酸分泌の促進。
- ステロイド薬の副作用=易感染性、糖尿病、骨粗鬆症、消化性潰瘍、満月様顔貌、皮膚線条。
- 副腎皮質=球状帯(アルドステロン)、束状帯(コルチゾール)、網状帯(副腎性アンドロゲン)。