25AM34|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
貧血の要因でないのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
貧血の原因を問う問題です。
解説
高地への移住では、大気中の酸素分圧が低いため、体内は低酸素の状態になります。これを感知して腎臓からのエリスロポエチンの分泌が増加し、骨髄での赤血球の産生が促されます。その結果、赤血球数とヘモグロビン濃度は増加し、**多血(二次性多血症)**の状態になります。したがって貧血の要因ではなく、これが正答です。高地トレーニングは、この仕組みを利用して持久力の向上を図るものです。
胃の全切除は、貧血の要因となります。理由は二つあります。第一に、胃の壁細胞が分泌する内因子が失われるため、ビタミンB12の吸収が障害され、巨赤芽球性貧血が生じます。ただし肝臓に数年分の貯蔵があるため、術後数年を経てから現れます。第二に、胃酸が失われることで鉄の吸収が低下し、鉄欠乏性貧血も生じます。
栄養不足も、貧血の要因となります。鉄の不足は鉄欠乏性貧血を、ビタミンB12や葉酸の不足は巨赤芽球性貧血を、蛋白質の不足はヘモグロビンの合成障害を引き起こします。
脾臓の機能亢進も、貧血の要因となります。脾臓は古くなった赤血球を破壊する臓器であり、脾腫によって機能が亢進すると、赤血球、白血球、血小板が過剰に破壊されて汎血球減少をきたします。肝硬変による門脈圧亢進で脾腫が生じた場合が代表的です。
貧血の原因を整理すると、産生の低下(再生不良性貧血、腎性貧血、鉄やビタミンの不足)、破壊の亢進(溶血性貧血、脾機能亢進)、喪失(出血)の三つになります。
選択肢の確認
1.胃の全切除
誤り。内因子の欠乏によるビタミンB12の吸収障害などで貧血をきたします。
2.栄養不足
誤り。鉄、ビタミンB12、葉酸、蛋白質の不足が貧血の原因となります。
3.高地への移住
正しい(要因でない)。エリスロポエチンが増えて赤血球はむしろ増加します。
4.脾臓の機能亢進
誤り。血球の破壊が亢進して汎血球減少をきたします。
覚えるポイント
- 高地=低酸素→エリスロポエチン増加→赤血球増加(多血)。貧血の原因ではない。
- 貧血の原因=産生の低下、破壊の亢進、喪失(出血)。
- 胃全摘=内因子の欠乏→ビタミンB12の吸収障害→巨赤芽球性貧血(術後数年で出現)。
- 脾機能亢進(脾腫)=汎血球減少。肝硬変が代表的な背景。