25AM36|第25回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
痛覚について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
痛覚の受容と伝導を問う問題です。
解説
深部痛覚は、筋、腱、関節、骨膜、内臓といった深部組織から生じる痛みで、鈍く、局在がはっきりせず、持続するという特徴をもちます。これを伝えるのは、無髄の C線維(IV群線維)です。したがってこの記述が正しく、正答です。深部のポリモーダル受容器が興奮することで生じ、鍼の**得気(ひびき)**もこの経路によるものと考えられています。
侵害受容器は特定の受容器構造をもつという記述は誤りです。侵害受容器は、特別な被膜や小体構造をもたない自由神経終末です。マイスナー小体やパチニ小体のような明確な構造をもつ受容器とは対照的で、この点が痛覚の受容器の大きな特徴です。
表在性痛覚はII群線維が伝えるという記述も誤りです。II群線維は皮膚神経ではAβ線維にあたり、触圧覚を伝えます。表在性の痛覚を伝えるのは、**III群(Aδ)とIV群(C)です。皮膚の痛みは、まず速く鋭い一次痛(Aδ)として感じられ、続いて鈍く持続する二次痛(C)**として感じられるという、二段階の性質をもちます。
ヒスタミンは内因性鎮痛物質であるという記述も誤りです。ヒスタミンは、肥満細胞の脱顆粒によって放出され、血管の拡張と透過性の亢進、そしてかゆみと発痛の増強に関わる物質です。鎮痛ではなく、痛みを強める方向に働きます。内因性鎮痛物質にあたるのは、**内因性オピオイド(βエンドルフィン、エンケファリン、ダイノルフィン)**です。
痛みに関わる物質を整理すると、発痛物質=ブラジキニン、発痛増強物質=プロスタグランジン、ヒスタミン、セロトニン、鎮痛物質=内因性オピオイドとなります。
選択肢の確認
1.侵害受容器は特定の受容器構造をもつ。
誤り。自由神経終末であり、特別な構造をもちません。
2.表在性痛覚はⅡ群線維が伝える。
誤り。III群(Aδ)とIV群(C)が伝えます。II群は触圧覚です。
3.深部痛覚はⅣ群線維が伝える。
正しい。鈍く持続する深部の痛みをC線維が伝えます。
4.ヒスタミンは内因性鎮痛物質である。
誤り。発痛増強とかゆみに関わる物質です。
覚えるポイント
- 侵害受容器=自由神経終末。特別な構造をもたない。ポリモーダル受容器が代表。
- 一次痛(鋭い、速い)=Aδ(III群)、二次痛(鈍い、遅い)と深部痛=C(IV群)。
- II群(Aβ)=触圧覚。ゲートコントロールで痛みを抑える。
- 発痛=ブラジキニン、増強=プロスタグランジン、鎮痛=内因性オピオイド。